2009/09/09
赤麻染め・・・
毎年赤麻を2~3回八坂からいただく。今日も2回目の液がもう少なくなって来ているがショールを染めた。染めている最中香りが工房内に充満して、色といい香りといい癒しの染めである。
山荘にお土産にも冬青と赤麻染めのものが良く出る。 山荘にお出でいただくお客様から「もっと手軽に買えるものを作って」と声は聞くがなかなか商品まで手が届かない。私達の工房は反物を織っているのですが、思いが有って上っておいでのお客様に、買えるものをもっと作りたいとは思う今日この頃です。
毎回染めて色は解っていても毎回楽しい染めです「赤麻・冬青」感謝して染める一日です。
2009/09/15
刈萱を採る・・・
9月14日に採取した「刈萱」です。雨が少なかったせいか、しっかりと根を張り大きくなりました。同じ場所で採っていますが、こんなに収穫があったのは初めてです。
保存:しっかりと乾燥させて(その内穂が開いてきます)段ボール、紙等に入れて保存。
カットは入れる物の大きさに切って保存、使う時に5cm位にカットして使う。
(そうすると色素の抜けが少ないと思う)
今採った「刈萱」は色が緑なのでこの色は残ります。この時期に採ると色が綺麗です。
まだ後でも採れますが少しずつ茶が入ってきます。 採ってすぐ染める色と時間を置いて
染めた色は少し異なります。生の方が青みがかるのです。毎年取れる所が出来ると、
春、芽が出る頃に一度刈ってやって、枯れた茎や葉を取除いておくと、採取する時に
今年のものだけを採ることが出来ます。刈萱は自然の恵み色と、染める度に感じる色です。
2009/10/03
萩の液だし・・・
山荘に何種類かの萩が植わっています。ようやく染材にいただける量になりました。萩は生の枝・葉を使うので液が保存に長く持ちません。使いきれる量を出して染めましょう。液の匂いは漢方のような香りがします。悪くはない。萩は山萩よりも園芸種の方が色がいいようです。萩の色は茶色です。
赤茶ではありません。大切な色です。花を一週間見ていただきます。花が終わるまで置くと色は良くないです。試してみてくださいね。
2009/10/04
刈萱を保存・・・
今年は9月の14日採取して、今日までガレージで干していました。乾燥させる時は雨に当てないようにします。3週間でしょうか、しっかりと乾燥させて、ダンボールに20cm位にカットして保存します。1年分を用意するには刈萱が近くで取れることが少なくなり、今年も裏の空き地でいただいていますが、丈も長く株も大きくラッキーでした。9月の草刈に刈られてしまいますが、今年は本当にありがたかったです。写真で分かるように、刈萱が青い時分に刈れば干しても中は青々しています。黄色の綺麗な色がいただけます。もうそろそろ茶が入ってきますのでお早めに!
2009/10/13
普段の指導にかえる。
台風が去って天気が続く。気分一新で染織・指導に戻る。今日は飯田からの生徒さん、
朝早くバスでやって来ます。若い発想やエネルギーをいただきながら自分でできる染めと織りを指導。何時までの染織をして欲しいと願いながら指導をする。今日は豆汁日和ありがたい!
2009/10/15
豆汁日和・・・
秋の一日。日が燦々と豆汁糸に光っています。豆汁をする最高の日です。
風が気持ちよくそよぎ糸が踊る。短時間で乾燥する。日はしっかりと照る。しかし、日が照るだけでは糸は芯まで乾く前に表面がカリカリに成る(そうなると豆汁は斑になる)
理想的は程良い風が吹き、日が照る。糸の中までしっかりと満遍なく豆汁がいき渡るものです。自然相手の作業で難しくもあり楽しくもあります。豆汁に勝るものなし。
最近は豆汁に適する日が少ないです。梅雨や冬は避けるほうが良いので、なかなか豆汁が出来ない、毎日天気予報とにらめっこです(苦笑)出来る時にするが一番ですね!
2009/10/23
「桑繊維」の桑糸・・・
10月5日にも載せましたが、少し織り始めてとても織りやすい丈夫な糸です。竹糸とは
糸の作りが別物で桑は「開繊糸」です。(竹糸にも開繊もありますが)今2点織っていますが、納期に間に合わないので糸を糊をして織っています。工房は豆汁をして割り染色をしますので、糸が染織工程に耐えうるか、まだ分からない状態です。
糸がすぐに手に入らないので少しずつ試し染織をして進みたいと思っています。
着物に成ればありがたいのですが。
手触りは「和布」を触っている感じがします。しかし開繊なのでシワになることは
理解しなければなりません。先ずは主人のシャツにして着て見なければ。先が楽しみな
新素材に出会えました。
この桑糸は国産のもので糸にすることが出来ることが何より嬉しい事です。竹糸が
国産の糸で生まれることを希望しつつ「桑と竹」双方の糸を大切に染織、発信していきたいと思っています。
2009/10/26
孫の半襟染め・・・
十三参りの半襟を染めました。 右の写真の左は紅花染め5回染め右は茜染め1回重ね染めした色です。
左は茜1回色。中央は茜2回色。右は茜3回色。
市販の半襟は漂白がしてあります。これが曲者でなかなか白が消えません。茜2回染めでようやく白を感じなくなりました。3回染めればしっかりとした深い色になっています。
よく聞く話しで「絹は1回染めでいいですか」と。
答えは「とんでもない。」「何回も重ね染めをして深き色に成ります」何回も丁寧に染めた色はしっかりと答えてくれます。1回染めはウールだけ。シルクやウール以外は大半は豆汁しなくて染まりません。「今日も豆汁日和」色んな作業をこなしながら豆汁糸が風に踊る様を見るが幸せ。
そろそろ湿度・温度等で豆汁をする日が少なくなって来ます。出来る日を選んで豆汁糸等を作っておきます。
2009/11/16
茶色です・・・
指導の目安で染め重ね回数を決めております。あくまでも回数です。指導で重ねの時間ばかりとっておりますと織りが進みません。私どもは糸のストックが重要です。ストックの中から糸を選び縞を織ります。あくまで目安です。
写真の左側の糸は8回重ねた「冬青」です。右は6回重ねた「萩」です。
茶にもいろいろあります。 重ね染めは深みの有る色に染まります。素晴らしい色です。色に感謝!!!
2009/12/15
紫稲染め・・・
10年位前に「紫稲」をいただきウールを染めた。
その時は銅媒染を使い綺麗な緑が染まった。久しぶりに「紫稲」をいただき液出しをしてシルクを染める。
是非あの緑を染めたくて。
緑は媒染を明礬とだし金を使って出す。今回も同じ方法で染め試みた。楽しみであった。5回重ね染めをして最後にだし金に替えて染めたが初めの黄色から重ねると肌~薄茶に傾き、案の定緑ではなく素敵な茶に。深い茶~焦げ茶に変わる。
結果的に黄色でなければ緑には傾かない事が判明した。今回は帯上げ・半襟・シルクのサンプルを染めてみる。シルク染めは重ねればこれほど素晴らしい色の成るものは他にない。
孫の七五三の着物・袴等の織り色にいただくことにする。
茶~焦げ茶で縞にする。シンプルな縞を考えている。楽しみである。
「紫稲」をたくさんいただきありがとうございました。