2009年6~8月

2009/06/06

 

糸のさばき方・・・

染色の作業にどれだけ糸のさばきをするでしょうか。糸をさばくと糸がからむことがありました。

糸が踊ると言うといいでしょうか。今回豆汁講座に参加した方から良いものを見せていただき以後工房でもこの方法で糸をさばいていきたいと思います。こう方法で糸をさばけば糸が踊らず、綛が上手く「ひびろ」一杯に広がってくれます。私達も最近はなかなか学べる事が少なく良い物は良いと参考にさせていただき、積極的に使っていきたい。

工夫と努力が進歩の始まり、綛の中に両手を入れてクルクルと動かすのです。言葉では表現が難しいですね。工房に来て見てください。これは素晴らしい方法です。


2009/06/21

 

竹林の写真・・・

八坂の掃除でお隣に竹林があります。竹林が綺麗で写真をいただきました。

と言うのも工房が織っている竹糸は写真ような竹ではありません。

これは「孟宗竹」竹繊維は「バンブー」です。

何処が違うかは竹には三種類あります。「竹・笹・バンブー」です。

竹や笹は地下茎で成長し、バンブーは株立ちです。バンブーは1本が大きく繊維が多くいただけることが出来て、今のところバンブーで繊維が生まれています。是非、日本の竹で繊維が出来るように願いたいものです。


2009/06/29

 

今年で名古屋市博物館ギャラーリにて「明治の縞展」「尾州の縞展」9回目になりました。

初めてお借りする時に主人がまず10年を頑張ろうと話しておりました。何と消極的なことを言うと内心思っておりましたが、半ばで事故で3年織る事が出来ず辛い事もありました。

病になって織れなくなった方もあります。今になって、なるほど10年か・・・と思います。

今回は生徒さんが様変わりをして本数的には一番少ない本数です。反物23点(竹糸2点)

着物4点(シルクの振袖2点・竹糸1点等)半反で作ったシャツ等8点 しかし内容は素晴らしい

物になりました。日曜日5日まで展示をしております。

東京の生徒さんが真竹で染めた振袖等も展示してありますよ、みなさんのご来場をお待ちして

おります。毎年名博が始まる季節に「南京はぜ」の花を見ます。染材にも使う好きな樹木です。

葉はハート型をして、新緑の素晴らしいこと。秋の紅葉もまた素晴らしいのです。

大きな実が秋には黒になり、白くなってはじけてと年中楽しめる樹木です。山荘にも何本も

植えました。会場に来る度に木々を見上げる日々がつづきます。


2009/06/30

 

中日取材・・・

密度の濃い展覧会になる。友人知人が先ずは駆けつけてくれる。これには毎回感謝です。

毎回勢い付いて一人、二人と会場が賑やかになる。 久々の中日新聞の取材が入り、これでまた勢い付くと感謝。「気持ちが癒される」と出てお出でになる方々。

「色が自然ですから・・・」


2009/07/01

 

新聞取材の効果・・・

展示の様子を撮りました。黄色のシルクの振袖「真竹染め」です。

赤い振袖は十三参り用でアカネをふんだんに使って染めました。縞の振袖も素敵です。

半反で織った生地で作った愛情たっぷりのシャツ等です。


2009/07/02

 

静かに流れる時間・・・

会場に入って一人ひとり静かに時間を過ごす。靴音もたてずに静かに一点一点を丁寧に

ご覧いただいています。出口で待つ私どもと話しに花を咲かせて帰っていかれる。

また来年待っていますと話して。今年はご夫妻が多いと感じます。

一人より二人、もしくはご主人と色んな話しに花が咲きますく。

縞は有り難い・・・「幸せのテーマ」だと思っています。


2009/07/03

 

写真は名古屋市博物館です。

ドッシリとした大きな建物です。毎年ご縁をいただき展覧会をさせていただいております。感謝!!!

御来館のお客様のバックを了解を得てパチリ!

うちでは卒業する生徒さんに組織のサンプル織りをします。

色の鮮やかなことで色の参考にお写真をいただきました。

色がはっきりとしていれば組織が好く解かります。有り難いバックに出会えました。

しかも沢山の写真を気持ちよく撮らせてくださいました。

ありがとうございます。

今日で四日目少し疲れる。

もう少しだ頑張れと主人に励まされて頑張っています。この四日間、竹糸の着物を着るつもりで名古屋市内の娘の家に泊まりましたが梅雨で雨模様、断念して家に帰る。

帰れば、家にも上らず染めを始める主人。染めがしたくてたまらなかったのだと心が痛む。それほど体を動かす主人。

展覧会は楽しくも辛くもあるのです。やる事が沢山有って、先のその先を見て染めることをする。でなければ縞が織れない。

色糸のストックが一番の大切な仕事です。

今日も沢山のご来場ありがとうございます。


2009/07/04

 

名博に孫が自分の十三参りの振袖を見にやってきました。

といっても夏には十四歳になります。なかなか完成せずに今日になりました。「ごめんね」 無事十三才を過ごせたと思って秋にお払いをしておきましょう。これから「大人の仲間入り」です。

穏やかな楽しい人生を過ごすようにと「じじ、ばば」が祈って贈ります。喜んでくれてありがとう。


2009/07/05

 

沢山のお客様に見ていただきましてありがとうございました。 六百余名の方に足を運んでいただきました。「落ち着くわ」「心が休まるわ」「縞がこんなに奥深いものとわ」等、お言葉をいただきありがとう。「竹糸織りの影縞」これはいい!!!竹糸織りを始めて見たと感動しましたと声を掛けていただき、10年やってきてよかったと感謝しております。

真竹染めの振袖、反物のシャツ等の作品をみて、「いいねぇ」「ほしいね」出口で話しに花が咲き、「来年もね」とお別れいたしました。10年も開催していれば、待ってくださる方も多くなりました。会場に直接来てくださる方の多いこと、これも感謝です。

今年も無事終わりました。来年もお持ちしております。ありがとうございました。


2009/07/10

 

染材には染め時期があります・・・

今年はあちらこちらで梅が元気が無いと聞きます。工房の梅は古木で40年になります。花も芽もつきませんでした。

染材には早い方が良い、早く切って染料にしてやりましょうと言うのですが、梅干等にも何年もいただいた木なので切れないようです。

写真の右はしっかりと乾燥した花梨です。左は枝も若く少し乾燥させた梅の木です。見て分るように完熟した木々の方で、しかもしっかりと乾燥させて使う方が良いようです。梅は今回とても薄く少しがっかりしました。花梨はピンクに入ったとても赤味のある肌に染まりました。こうして場所・時期等で同じ染材でも色合いが

異なる事が分ると思います。

しかし液を出せば全て使い切りましょう。

木々の対する「色をくれてありがとう」お礼を込めて。それなりの色を染めて縞に使い込めばそれは素晴らしい縞が生まれます。


2009/08/20

 

豆汁日和・・・

工房の夏休みも明けて、持ちに待った豆汁日和です。連日の指導日で前日の豆汁糸も干すと有って、今日は6kgの豆汁糸を干しています。しばらく豆汁ができなかったので連日豆汁糸で一杯です。

干しては送る日々が続きます。風にそよぐ糸を見ることが何より好きです。豆汁を干す事ができることを感謝してさぁ~染めて織りましょう。


2009/08/26

 

シーチングを精錬して・・・

裂き織り等にも厚さ加減が良いので工房ではこの生地を良く使います。私は布団のシーツやカバーにも良く染めて使います。- もう捨てようかと考えた洋綿の布団のカバーを

染めて再度使っています。使い込んで裂き織りにも使うつもりで良い生地です。天気のよいときに豆汁をしていると色素の余った液に使う事ができて便利です。

色素も吸って流しましょう。


2009/08/27

 

知多綿ショール・・・

秋の展示会に向けて、ショールを豆汁する。糸にしろ、布にしろ、豆汁をして風になびく風景は良い!!!幸せの時間である。 豆汁は優れもので素材にシャリ感に出て洗っても煮ても落ちるものではない。 染めは何回も重ねて染めるが豆汁はしっかりと素材に付いている優れもの。それが良く染まる利点でもある。染めはそれ!!!

自然の色をいただく時間が幸せの時間。工房はあまり広くは無いとある取材で書かれた事があるが、確かに山荘工房とは違う。これまた山荘で白い糸が布が風にたなびけば素晴らしい。

明日はいい天気と指導日の豆汁を準備する主人です。