2003年1~2月

2月18日

 

二反の反物を見る。

一本は経糸30番双糸、緯糸12番手手紡糸(和綿)          

もう一本は経糸は同じ、緯糸12番手手紡糸(アメリ カ綿)

艶が違い、明らかに反物への好みが出る。

和綿は和綿の良さがあり、洋綿も少しの艶があってまたこれも良い。

工房に習いに来ている人達に自分らしい反物(織り布)を

見つけて欲しいと願っている。

平面ではなく、奥行きのある織物を!!


2月16日

 

実をつけている大木を見つけた。

トウカエデにしても矢車ぶしにしても実が少なすぎる。

何の樹だろうか?


2月15日

 

桧皮剥ぎを見た。

深い深い谷で桧皮を取っていた。

剥がれた樹皮は写真のように、いや 実際はもっと赤かったですね。

桧皮では染めた事がありませんが・・・・思わず染めてみたい~と思いました。

赤杉で何度か染めたことがあるので、桧皮でもそんな赤茶にはならないのでは・・・

ないかと想像します。

ちなみに・・・ヒノキは色が薄いです。(参考まで)


2月14日

 

「サイカチ」を見つけた。別名カワラフジノキ(豆科)

葉は食用に、豆果はサポニンを含む薬用になり、トゲは利尿剤、解毒剤として利用。

サイカチが分布している地方では昔、石鹸の代わりに使っていたという話も・・・・。

葉や豆果で染色をすると茶色に染まります。

重ねれば萩のような茶になります。

今回のサイカチは直経120cmもあり・・・大木でした。


2月11日

 

木灰でこれ~と言った一品に出会えなくて泣いている。

椿、山茶花など剪定をしたりしてあれば、灰を作ると良い。

染色には灰は大切だが・・・なかなか難しいものだと 再確認である。


2月10日

 

この冬も冬青(そよご)の液出しをした。庭中、冬青の香りがして良い。

甘くやわらかいにおいである。

久しぶりに豆汁もして気持ちが良い。

冬青は書いた事もあるが・・・液出しをして酸化させて染色するので、ワイン色をしたら染めると良い。

深い茶を染めるには欠かせない染材です。


2月9日

 

孫たちが今せっせと綿の種とりをしている。

やはり新しい綿繰り機を求めて良かった~。

以前のものに比べて速い速い・・・・。


1月29日

 

昨日今日と全国第一級の寒波が襲っていますが、豆汁が通常汁につけて干し、はたいてパラパラにするところ・・・カチンカチンに・・・・に初めてなりました。

糸の芯まで豆汁が行き届くことが大切で、表面が凍るようではダメなのです。

真夏は豆汁が暑すぎて凝固 してしまったり、自然相手なので豆汁する事で、いかに回数をやりながら、そのやり方を 自分のものにしていただきたい、と思います。


1月26日

 

有馬の湯に出かけた。初めてで、良い湯でした。

そのホテルには幾つかの湯が有り、 その一つにハーブの湯「ローズの湯」があり、袋は真っ黒で、うれしくなる色でし た。

聞くと袋の中はバラの葉、花びらでいっぱいにしてあると言う事で・・・・。

鉄分を多く 含んでいる湯なので黒いんだ!!なるほど納得。

野バラの枝、葉で染めると黒に近い色まで染める事が出来ます。


1月25日

 

染めをして豆汁の抜き方を~~23日書きましたが、生徒さんからこんな話を。。。

「昔の人 は柿渋のゴワゴワを取るのに、米ぬかを入れた湯で柿渋の布を煮たそうです」と言うのです。

えぇ~。

色は、、、大丈夫??と思いましたが・・・、どうであれやってみるほか無いか?(笑)ということで・・・

紫根を絹で染めていますが、これが良い色に染まっています。

豆汁が取れる と良いなぁ~と思います。


1月24日

 

何人かの人達が藍で絣を染めています。

12月17日「染まりよくしてあるので、絣ったところにアクが入り込み、きれいな白にはならない。」と書きました。

今日の方は、絣ったところが白く綺麗でした。

わぁ~。

豆汁もしっかり絞ればいける事を知りました。

やはり豆汁で絞ってみて下さい!


1月23日

 

今、紫根染め、紅花染めをしていますが、悩みが一つ。

セルロース系には本当に良い豆汁です。

しかし、絹糸のは絹の風合いを損ねます。

豆汁をしたものは色素を吸います。

しないものは同じ色素の割合でも色素が残ります。

染色を終了して豆汁が抜けると良いのですが。方法を知りたいものです。


1月15日

 

稽古に入った。

初めて紅花、紫根染めをする人たちから、今年の初染めが始まった・・・ すご~い。わぁ~。

私達もわかっていても毎回すばらしい色に感謝。

紅花染めは黄 水抜きに時間がかかりますが素晴らしい色です。機会が有ったら染めてみてください。

黄水を抜く

酢を入れて中和する


泡が上がるので 酢は少しずつ

初回紅花500gで

染めた500g豆汁糸


以上をしっかりからして、水洗をして乾燥させ次回まで紙袋に保存。


1月6日

 

正月寒波で寒いです。初染めをしなくては先に進むことができず。本格的に紫根を染めました。

今回も良い紫根で、すばらしい色に染まりました。

何時ぞやは試し染めをせずに稽古に入った事があり、色がぁ~~!!!

それからは、必ず試し染めをして入ります。

口伝では、湯にて色素を出しますが、たいへんなエネルギーがいるため、

昨年から、 エタノールを使用します。すべての色素をいただきますので、無害、無臭です。

紫根は温度に注意が必要です。紫根染めも豆汁をして染めましょう。

染まりにくいので、 口伝集には絹糸に豆汁をするとあります。

工房でも絹糸に豆汁をしています。良く染まります。 是非今時期に染めてみてはいかがですか。

紫根を揉み出しして、2時間放置している所 3回重ね染めをした色です。まだまだ重ねます。

(紫根は色が動きやすいのでしっかり重ね染め をすすめます)


1月3日

 

例年1月2日から二人で初染めをしておりましたが今年から4日に初染めをします。

今日から紅花染めの黄水取りをして行くので紫根染めから入ることにします。

今日は一日雨で明日は天気はいかがでしょうか。 できれば、晴れで染めたいものです。


1月1日

 

おめでとうございます

今年も海を汚さぬよう努力しつつ楽しい染織をしていきたいと思います。

よろしくお願いいたします。         

二人工房 中島武司 和子