2007年

2007/12/24

 

今年は娘のところでイブをたのしむ。

グランの散歩に共に行きこんな光景を目にする。

凄く懐かしい風景である。霜除けかな? 目白も来て暖かである。地球温暖化と良く耳にするけれど、未来に希望が持てないことばかり。しかし、未来の為に自分で出来ることをしなくてはと強く感じる。今を感謝して生きること大切ですね。物を大切にする。有効に使い切る。

セーターを1枚よけいに着て過ごす。これも省エネです。

皆で穏やかな年越しが出来ますように~~

孫達に顔を見ればそう感じるイブでした。


2007/12/08

 

冬青・・・ 

今年はじめての冬青を採取して液出しに入る。ここの冬青は葉が大きくりっぱです。

年何回か戴きますが、今年の色は如何でしょう。たくさん枝打ちをしても葉だけにするとわずかです。

タンク一杯は欲しいと精を出して取り、工房に帰って早速液出しです。

冬青は葉がいのち!葉を蒸らしてはいけません。できるだけその場で液出しをしたいぐらい新鮮な葉を使います。枝等には色素はありません。液出しをして一週間放置していればワインの色と香りがしてきます。それが染め時の合図です。必要な量だけ戴いて染めましょう。

工房では枝が干して薪に使います。孫の家には木々がいっぱいで南天が今年もたわわに実をつけて頭をもたげております。大きな木なので綺麗な黄色が染まりますね~


2007/11/15

 

ウールの蒸し・・・

ウールの経糸を整経しました。綛で見る限り糸のねじれを感じませんでした。

こんなに糸がねじれますと作業がしづらいです。緯糸にも使いますから糸の蒸しをして

ねじれを取る事にしました。

 

①綛を枠巻きにする。

②タンクに簡易的に蒸しができるように準備する。

③枠を網の上に載せて蒸す。湯が糸にかからないように注意がいる。

④30分蒸す(15分で上下を変える)放冷

⑤糸が乾いて枠に巻き返る(中の糸に平均的に蒸しが行き届く

ように)

⑥20分蒸す(上下糸を10分で変える)放冷して糸はしっかりと乾燥させて使う。

蒸しが利けばこんなにもう糸の捩れは無い。確認して使う。


2007/11/09

 

知っているような知らない話・・・

綜絖のワイヤーヘルトに表裏・上下がある事ご存知ですか。

ワイヤーヘルト1本が糸が細くなればなるほど織り地に諸々弊害が出ることが大きい。

ヘルトの頭に色が付いています。

右利き・・・

①ヘルトの頭に色が付いているが上

②ワイヤーの入る穴の所のねじりがつるっとしているが前

(ヘルトの穴が右向きになっている)

左利き・・・

①ヘルトの頭の色が下

②ねじれはつるっとしているが前(ヘルトの穴が左向きになる)

にすれば左利きの方も楽に糸を通す事ができる。

良く見ればヘルトがでたらめに入っている事が多いです。

織っている時に糸切れが発生することもあります。一度綺麗に通し直して織ってみてください。


2007/10/29

 

頼まれのマットが織れて、また頼まれマット40cmをセットしてあっという間に織れ2本目を織っています。

今までマットは片羽(筬目に1本入れ)差しで織っていました。

40cm幅なので、丸羽(筬目に2本入れ)にしてみました。

1本は薄色で、もう1本は濃い色にしましたが、経糸が混んでいますから真っ白に見えて折角の色が可愛そうです。

主人にラグ用経糸を紺に締めて欲しいと話しているところです。

ちなみに40cm1本は、180cmの出来上がりですぐ織れたのです。

また感じた事は40cmと決められると、太い緯糸は耳分で寸法通りに行きません。

こんな事も織ってみて解かること。織るが一番。これが染織の力になります。


2007/10/22

 

落ち葉・・・

朝夕冷えが増す毎に山荘から里が見え始めます。

山荘で染織をしていると落ち葉が多くなりました。

写真の左は冬青の葉。右は矢車ぶしの葉。

正にこんな落ち葉色に染まります。

生徒さんに

「この木の色が分からないとは・・・落ち葉の色を見れば分かる」と話した所です。

この葉は何の葉?と落ち葉拾いをして見るのも楽しいですよ。


2007/10/15

 

工房にて早速液出しをする。それぞれを押し切りにてカット。

赤麻・萩を各3煎する。萩は今回の倍の量は欲しかった。赤麻は今の時期でも

葉が生き生きとしていれば液出しに使えた。染めが楽しみです。

山荘で採取できる場所は夏はこぼれ日がさす山道で、秋に葉が少しずつ落ち始めてもしっかりと日が差し今も元気です。だから今時分まで液出しが出来るのでしょう。

逆に6月頃はまだ葉も小さく威勢が良くないのです。思えば昨年も山荘勉強会で生徒さんが採取して帰りました。


2007/10/14

 

染材採取・・・

朝夕が涼しくなってきました。山荘の沢水付近には今も赤麻が青々しております。今日は赤麻と萩を採取。

毎年工房の萩を染材としておりましたが、山荘に持って上がり大きく育った萩を取りました。

萩も赤麻も茶から赤茶に染まり染材として欠かせないものです。今年も採取でき来月の冬青も元気に育ち液出しが楽しみです。


2007/10/02

 

秋は展覧会が重なるので天候で糸の干しが心配です。

糸を広げたり、動かさないと糸がカビます。

雨模様が続けば糸はなかなか乾燥してくれません。

遠方から来る生徒さんの為に糸を干して返します。

すっきりとした秋晴れに成って欲しいものです。

豆汁処理も割り染色も自然相手です。出来る時に豆汁をしておきましょう。


2007/09/29

 

山荘での藍染め・・・

藍染め指導は今回山荘での指導は始めて。藍液をどうするか言うことです。 工房でするように洗濯機を持って上がり、脱水した液はボールで受けてタンクに戻す事が出来ました。でも途中の洗いはしないことを徹しました。意外と楽に作業が進みました。本格的に染色をすることができそうです。

「ガラスウール」先回煮染めをした時はタンクの底や壁面が煤で汚れて後の片付けが大変で困っていました。

今回ガラスウール紐を使ってみました。大成功!!!! これで後の片づけが大変楽になりました。


2007/09/22

 

竹糸織着物・・・

竹糸織着物はさわやかな着物。私は風を通す着物と思っています。

シルクを着尽くした人からは少し重いと言う声を聞く。それは竹本来の重さなのです。

竹はこの重さを承知してほしい。竹糸なのである。この着物は男性で中肉中背の方が

着て下っています。着物にして重さを測れば800グラムある。シルクと木綿の中間です。

今から大切な繊維として世の中に貢献する繊維と思います。

来年が「竹糸に魅せられて」10年。来年は「竹展」したいと思っています。

見て着てみて欲しいと願っています。この着物に久しぶりに会って着ている方の心を感じます。

色んな着ての感想をお聞きして勉強をしております。是非見て触ってきてください。


2007/09/20

 

豆汁糸に色がつきました・・・・

織成で豆汁講座を済ませて山荘に帰って糸を干しきりましたが、工房に持ち帰り

干して見ればこんなに糸に色が着いてきます。

色んな要因がありますが、自然相手の仕事です。慎重に糸を扱うべきだったと反省しています。

今思えば、豆汁はその場でしっかりと乾かす事が肝心です。生乾きであればできるだけ早く糸を干してやる事が大切!!!! 豆汁日は曇りと言って乾きを心配しておりましたが、良く乾いてくれホッとしておりました。講座を受けた人達はきっと糸を早く広げて干した事と思っています。しっかりと枯れるまで慎重に糸を扱う事を薦めます。

豆汁処理を自分のものにした方は良い色の織りが楽しく進むと思います。

色糸は大切です。自然も大切。楽しんで染織を続けてください。


2007/08/26

 

布染め・・・

山荘で冬青染めをしました。冬青は今時期染液を出す事ができず、ずいぶん時間が経った液です。

液の色は濃い色をして少しへドロができていますが、それなりに染まればと染めてみました。

染めを終われば良い色をして終わりました。液を無駄にしたくないと最後まで使う事ができ感謝です。

重ね染めをして使いたいと思います。ツクツクボウシを聞きながらする染めも楽しいものです。


2007/08/09

 

再柿渋染め・・・

武豊のみゆき通りの三箇所に「日よけケナフ」が掛かっています。 意外と風当たりが強くてワンシーズンで痛んでしまいました。しっかりと張り掛けてあると良いのですが、緩めにたらして掛けてありました。

ケナフそのものは非常に丈夫な素材です。布にすると絞る事ができません。 色褪せ、修繕の為に再度柿渋を染めました。液ダレも無駄にしたくないので工夫して・・・。縞の黒は黒でしっかりと染まりイメージ通りに染まりました。使った液を容器に戻しておきますが、使った液は早目に使い切った方が良いですよ。液中にヘドロが出来ます。


2007/08/08

 

機仕事・・・

いろんな作業の説明は文章だけでは難しいですね。織りに入った生徒さんのために今日は指導の合間をぬって、機上げをして綜絖、筬と通しを済ませて、経糸のセットを見せる。

通しを済ませて経糸は一柄ずつ片結びをして置く。

それを織り前のパイプに通して、一柄ずつ解き玉結びをする。

経糸が平均的にセットできれば、ビニール紐3~4段織り入れ、織り始める。

一柄ずつ結べばこんなに初めから織りに入ることが可能です。

糸は布になっていきます。どうぞ精一杯織ってください。

それから経糸は写真のようにこんな具合に張ります。

足木はあまり高くしない方が織りが楽です。

織りは楽しくなくては続きません。


2007/08/07

 

装束を織る・・・

竹糸織で装束を織る。装束なので糸を染めず、豆汁もせず糊のみで織る。

初めてのことで主人は緊張すると言う。 白は心を見透かす感じがして、織るという行為が緊張に結びつけるのでしょうか。 心躍る思いで織りはじめました。

工房から良い機音がして来ました。織っている顔はとても良いです。

今回は白をテーマにしましたから、「陰縞」にしております。素敵ですよ。

緯糸は開繊糸を使っています。どんな風合いに織り上がるでしょうか。

初めてのものはほんとに緊張もしますが。心が躍ります。


2007/08/06

 

湯とおしを済ませて脱水をして水気を取り干していた。この方法はしわが多く出て困った。

生徒さんから同じ悩みを聞き、その人は今回絞らず干したと聞く。「これがこれ」

聞き見ればしわは少ない。工房でも今回やってみた。結果は上々!!写真のように干す。

1反が14mあり、半分に折っても工房内では1本の竿では干せずこんな具合に干してみた。

水ダレも思ったより楽で水が垂れている時に布を触るは布端が伸びる素。いつまでも同じ所に竿を置かない為に時間を見て何度か竿をクルクル回して布を動かして干した。

最小限のしわの出来で終わりこれは良いと思う。何度も言いますが自分で湯おとしをすれば、水、布の様子を自分で見ることはできる事が何より良いことです。湯のしもこんな具合で治まりそうです。


2007/08/03

 

竹糸織着物・・・

久しぶりに竹糸織着物を全て出してみた。今20点。

竹糸織着物に関わって10年で織った物です。糸染めが木綿の3倍かかる。初め織ったものと最近の物とは質感が違っている。糸でこんなに変わるものかと思うほど違う。

1点、1点イメージすれども外れる。自分が思う質感が織れるまで織り続けたい。糸と良き縁が欲しいと願う。

誰も織っていない着物である。着て貰って評価され始めて竹糸織着物は活きだす。そのためにも織り続けたい。

見れば1点1点素晴らしい、今からも織り続ける力をいただけるように心を込めて。


2007/08/01

 

街路地のえんじゅ・・・

良く町並みにえんじゅを見かける。武豊町にも有る。花は黄色で小さい。

これを乾燥させて染料にするのだが、道端に落ちるとただのゴミになる。

毎年少し試みて染めてみるがあまり好きな染料ではない。早朝車が少ない時を見計らって採取するのですが堅牢度良くは染まりません。

染料屋さんで売っているくらいなので染料としては良いのでしょうが、私にはまだ少し良さがわかりません。今年は染めれそうもありません。

でも綺麗な黄色が染まります。身近に有れば染めてみては如何でしょう。ALで黄色です。


2007/07/27

 

長い間を空けた糸染め・・・

2年近く染めをせずに再度指導を受けにやってきた生徒さんの糸。12/3綿糸です。

1回染めを2年前にしたままです。間が空いているので色素がびっくりするぐらいしっかりと入ります。写真はどれも1回。2回目を染めているところです。

そして今から媒染に入れるところです。こんなに入ります。

結果から言えば、糸のストックがあれば糸を順番に廻しながら時間を空けて染めると良いの言う見本です。丁寧に時間を掛けて染めた糸は色糸として生きています。

分かっていても感動する瞬間です。豆汁は素晴らしい方法です。


2007/07/12

 

空梅雨と言うけれど・・・

豆汁地にカビが生える。空梅雨を心配していたけれど。毎日じとじとと雨が降る。

梅雨時期は豆汁をしない方が良い。長い時間自然に乾燥させるには、糸や生地には過酷です。

もうじき一ヶ月と思っていましたが連日の雨模様で少しカビが生えてきました。

名博があり少し先のことを考えて豆汁をしましたが、やはり豆汁はしない方が良いですね。

布目を開くために熱湯で40分煮る。赤麻を元液(10リットル)入れて1回目ですが3m近くある布を染めました。染めの時点で10リットルを吸いきり、媒染をして再度10リットル追加して、液は透明になりました。この夏中染めて来年楽しみです。

藍のパンツは先染めをして仕立て毎年着て染めています。この夏作業に活躍します。


2007/07/11

 

豆汁の煮液がこんなに透明です・・・

長年豆汁の煮液を見てきましたが、こんなに透明な事はめずらしいことです。

と言うのも、豆汁を作る~糸に吸わす~糸を枯らす すべて手作業の自然相手です。

今は梅雨の真っ最中で風があり過ぎれば糸がからむ。風が無ければ中々乾かない。

こんな時は何時までも生臭い。 乾燥、天気が続けば糸は作業している間に乾く。

今回も名博に訪れた方々から豆汁が斑になる。やりずらいと聞きます。

そこで Q&A 豆汁の質問を受けようと思います。

毎回色が良くて展覧会に来て下さる方が多い中、話しを聞けば一度してやっていないという人が多いようです。私どもは毎回展覧会をして手間暇掛けた色糸の素晴らしさを

「尾州の縞」を見ていただき多くの方に豆汁を実践して欲しいと願っています。

今だからこそ海を汚さない染織をしなくては後世に素晴らしい多くの物が残せません。

その後の染めの作業、色を戴きましたよ。

豆汁を枯らして、染めに入ります。

まず沸騰させた湯に糸を入れます。水から糸は入れません。長い時間水~湯にダラダラと入れると湯が濁ります。目開きは60度くらいになって糸を入れ沸騰させて30~40分煮ます。

そうした湯が今回の写真で透明です。こんな豆汁処理をして染めてください。


2007/07/10

 

十三参り・・・

可愛い孫にと振袖を織ることにして、3~4年が経つ。

色も良く本人がとても気に入り、来るたびに織れてる織れてると感動した反物の一品。ようやく二ヶ月も経って織れました。

経糸、緯糸に紬糸は難しいです。25m整経して22m織れました。

差込39cmにして37.5cmになり少し狭いかと感じていますが、まだ子供。良い勉強になりました。

成人式にはより良いものを織りたいと願っています。

巻きもズッシリ!と重厚感がありますよ。


2007/06/25

 

赤麻の染液作り・・・

①6月23日採取。1日陰干し。

出来れば採取後すぐに液出しをした方が良い。

遠方の為、帰るまで陰において置く(葉は蒸らしはいけない)。

 

②押し切りで10cm位にカット。

カットすると液が出やすい。

 

③ザルに入れて煮出す。沸騰して3~40分煮て、4~5煎する。

今回は4煎した。しかし4煎目は薄いと言う。

この押し切りは古くからあるお宅の藁を切っていたものをいただいた。主人がとぎをして愛用している。

④一週間位すると良い色になり染め時になる 。

赤麻は山荘にも多く採取できる

素晴らしい染材である。

秋の冬青まで赤麻で補う。


2007/06/15

 

名博展覧会「風呂敷縞」・・・

テーマごとの展覧会は今年で終わります。

今年のテーマは「風呂敷縞」 毎年テーマの実物や展示物をお借りしている「鈴鎌」から今年も4枚の風呂敷を展示していただきます。 風呂敷は今は目にする事も無く、時代劇で目をさらにしてみればたまに見ることがあります。

大切な暮らしの縞の一つです。是非見にお出かけ下さい。

名古屋市博物館 7月3日~8日です。


2007/06/11

 

風呂敷縞終了・・・

広幅を織ることは楽しいが全てが小幅の倍!!!力も糸も道具も全てが倍と言う感じでやはり大変です。山荘に織っていたので2月に機上げして此処まで引っ張りました。一度に2反分を織る訳ですから、なかなか行け無い状況も有り両方で織ることの難しさを

感じます。

初めて木綿で織りましたが伸子がしなって使えなかった事。

杼が小さく、軽くて飛ばなかった事。千切り2本で織るので経糸の張りが合わない事。織る間肩(腕)を張っていること。

また湯通しをすれば、湯を張る容器が長方形でなくては脱水が難しかったりなど・・・、色々感じる事が多かった反物です。

これを織ったことでいろんな勉強ができた事を感謝します。

なんとか名博に間に合いそうで展示します。


2007/06/07

 

6月3日の真竹染め・・・

竹にはいろんな種類がありますが、先回はどんな竹で染めたか定かではないのですがあまり色が有るとは感じませんでした。それ以来一度も染めておりませんでした。竹糸を扱っている工房なので頭の隅で再度竹染めをしたいとは思っていました。

そうそう・・熊笹も綺麗な黄色に染まりますよ。布はカーゼ地の豆汁済。

染め~媒染~染めを1回として重ね染めします。

今回の写真の色は1回染めです。堅牢度が如何でしょうか。

次回は竹糸に染めてみたいと思います。


2007/06/05

 

伸子・・・

いろんな伸子があるが、織り地に対して強すぎたり弱すぎてとなかなか思う道具に当たらない。最近友人が機道具を作ってくれる。

「こんな具合に作って」と無理ばかり言っているが、今回は90cm機の伸子を作っていただいた。

竹がしなって2本使ったものを今回小幅用に直してくださった。

どんなものも物作りは道具が大切。自分の力も要るがかなり道具にも作品作りには重要である。親しく色々注文できる事がありがたい。

いろんな人の力を借りて作品は生まれる。感謝したい!!


2007/06/03

 

真竹の染め・・・

関東の生徒さんが真竹の染液と生の真竹を送ってくださる。

一度染めた事があるが色と言う感じには染まらずそれ以来一度も染めていない。彼女は中性の染液を作った。工房では弱アルカリで液だしをしてみた。出した液で早速染めてみる。布は豆汁済みのガーゼ地ある。媒染はまだしていない写真である。一晩放冷して

媒染してみたと思った。色が染まれば竹糸に染めてみたいと思う。

まずはありがとう、遠方から送ってくださって。


2007/05/27

 

冬青の花・・・

今頃冬青の花が咲き見ればもう中心に実の形ができています。

昨年から冬青のハチミツを戴いておりますが、それは美味しい蜂蜜です。それに高価です。山荘にはグルリと冬青の木がありますが、住んでいるわけではないので花をこんな形で見る事が初めてです。写真は娘のキッチンの裏にある、雌木ですが花が

小さく少し香りがします。蜂蜜になれば「チョコミルク」の味がします。地域に寄れば「福木」として大切にされるとか。

工房も毎年正月飾りに冬青を使います。もちろん染色には欠かせない染料ですね。


2007/05/24

 

竹糸の色・・・

竹糸にはビスコースと開繊の二通りの糸の作り方があるようです。 染色もこの二通りで色合いも違ってきます。

ビスコースは糸がしなやかで艶があります。開繊よりしなやかなだけ色も入りが良いようです。開繊は糸に腰があり、色素の入りもビスコースの倍はかかります。豆汁をしなければ染まりませんのでこれまた腰が出ます。

ビスコースは俗にレーヨン糸ですから軽く見られがちですが、竹は竹。100%です。両方を使って反物作りをしたいと思っています。

最近焦げ茶を良く使います。媒染を明礬とだし金のみで染色をしますので焦げ茶がなかなか染まりませんでした。今はこんなに良い色に染まります。今は少しずつちがう緑が染めたいと思っています。竹繊維に魅せられて10年が経ちましたが、まだ先が見えません。それが楽しくもあり辛くもあり、少しでも竹の糸が欲しい今日この頃・・・


2007/05/21

 

糸を割る・・・

生徒さんが持っておいでの糸!今回のように糸量が多い時等は糸綛を割って作業をする。今回の糸は60/2シルケット糸、糸は細く、シルケットの為糸が粘る。糸量は1綛300g こんな糸どんな時に使うのだろうか・・・。

糸足が分からなくなってしまっていた。どんなに糸を丁寧に分けようとしてもあぜ綛が解けてくれない。粘る糸で触れば糸が散々に成る。

綛分けをして初めてのことである。生徒さんには悪いが、これはどうにもなりそうに無い。「糸さん、屑になっては駄目」と話しかけながら作業をしたが今の所綛分けが出来そうにない。困った!!!

工房では豆汁作業をする為あぜ綛は使わない。一つになってしまう。

綛も50gである。 どうしたものか何とか成って欲しいと思うが・・・


2007/05/17

 

冬青に花芽が付く・・・

毎回観察している冬青に今年も花芽が咲きはじめました。5~6本揃って立っていますが、隣に雄雌木があります。雌木は花芽が少なく、葉は大きい。それに対して雄木は花芽が多く、葉は先がとがっています。自然がやさしく出来れば実をたくさん付けてくれる事を祈っています。

冬青のハチミツを戴いていますが、本当に「チョコミルク」ように濃くがあり美味しいです。

今年もいただけるとうれしいハチミツ!


2007/05/12

 

竹糸織着物織りに入る・・・

今工房で使っている竹糸は戴いているものを使っているせいか毎回面白い発見も多い。木綿糸は工房用の糸を紡績会社で作っていただくので何時も同じ糸を使うことが出来る。

しかし今のところ竹糸はそうはいかない。毎回イメージした反物にならないことが多い。決して駄目な反物ではない。

思わぬところに凹凸が出たりして、糸質によって出来具合がちがうのである。糸が流通に乗っていない為、思い通りのものができない。早く竹糸織着物を多くの人に着ていただきたいと気はあせるが、糸を自由に作って試みる財力がない。悲しい。

今のところ私一人が着て楽しんでいるのであるが、良さは着ていただけなければ解からないもの。来年は工房二十周年記念に「竹糸織着物展」をしたいと準備をしている。

竹糸は良い素材です。もう商品になっているものが多いですが、経緯とも竹100%、糸の作り方でビスコース・開繊があります。

手機には竹100%は織れますが、機械織りは経糸を何かに変えたりして織ってあります。手機であるがゆえにあえて、竹100%にこだわりたいと思います。竹は竹の良さがあります。

今から大切な素材になると思います。もっと多くの多方面で使われてくると思い楽しみです。

色々有りますが毎回ワクワクしながら織っています。


2007/04/15

 

どんな管を使用か・・・

整経の使う管が何種類かありますが、今回大管と言われているものを使用しました。どうしてもこの管を使わなければならない時には使用しますがなるべく避けています。この管1本が約25gあり、その上に糸を巻くわけで、糸を巻けば1本50~60gになります。全ての糸を整経すると管立てが揺れます。それだけの糸を引っ張って整経している

ことになり、あまり宜しくありません。

今回はそんな中、糸がスルスルと整経でき、なぜ?と考えました。

自分が管巻きをすれば1本を平均に巻いておりました。主人のを今回見れば中を山のように「山高」に巻いております。その結果、糸はスルスルと滑るように出てくれます。

整経はどんなやり方でも、糸を平均に引き出すことが肝要ですね!


2007/04/07

 

山荘にて・・・

風呂敷縞を織る 初めて広幅で風呂敷縞を織っています。織り始めればいろんな事が出てきました。

90cmの千切り巻きが1本で整経できない事、それによって千切り、2本で整経し織る。 2本で整経をした為に経糸の張りが違う。それで織り線が曲がって織れる。 織りを初めて糸のしたに詰め物して織る。そうすれば張りは揃った。 広いがために織っている間中腕を構えている状態で小幅のように織り続けられない。そんなこんな色々あるが、少し機が織っている反物に慣れてきた様子である。

織りは楽しんで織るもの使っていただくものですから、ため息を織り込んではなりません。

幸せを織り込みましょう。


2007/04/05

 

工房の縞帳出来上がる・・・

先回の縞帳配布からしばらく時間がかかりました。事故以来グズグズと時間をやり過ごし此処まで遅くなりました。今回は70枚近くありますので布のカットに時間を取られ、1枚ずつ眺めてはいろんなことを思い出しました。

工房も活動し始めて20年を迎えます。 反省すれば娘曰く「忙しく走り続けていたので止まる事が出来ず、あれで急ブレーキがかかったの!」と。

染織が出来ない。辛い時間を潜り抜けてようやくエンジンを掛けれるまでになったことを感謝してまた走りたいと思っています。工房を巣立った人たちの健康を祈りつつ、布のカット作業を二人でしました。もうじきお手元にお届けできると思います。楽しみに待っててください。和


2007/04/02

 

広幅で風呂敷縞を織っています・・・

今年の名博テーマを「風呂敷縞」としています。 広幅で風呂敷を1枚織りたいとがんばっていますが、90cmですから一気に2反分が出来るわけで、織る作業も全て2反分になります。

よく広幅が欲しい、織りたいと聞きますがお薦めしません。なぜなら織り切るにはかなりの重労働だと言うことです。両腕は杼を飛ばすので常に張っています。これはきついです。杼も伸子も広幅用のものを使わなければ張らない。飛ばないということになります。

道具は一身胴体とはよく言ったものです。これも間に合わせて・・・と言うことはできません。

また広幅用のドラムを持ち合わせていないので45cmの千切り2本で分けて整経しています。

千切りの経糸の張り具合、始めの位置等でつなぎ目のゆるみがでる感じがする、工夫して織れば解消できた。

織れば小幅が楽しく織れるということになります。大変ですが頑張っています、是非名博に見て下さい。


2007/04/01

 

フウ染め・・・

「フウ」マンサク科 紅葉が美しい。緑~黄色味~紅色になります。

(楓)ですが渡来するときに音読み「フウ」とそのまま呼び名になった。

三重県民の森で採取して液を出し染めてみる。今回初めての染めです。

つくばで(唐楓)の実で染めてみましたが似ているかな、楽しみです。

豆汁済のハンカチ・タオルハンカチにて。

ハンカチを水にしっかりと浸す。一煎のみで染める。

(今日は山荘では八風が吹き長く染めができない)

元液なので時間も短く10分染めて~10分媒染~10分染め色素は残る。

(工房に持ち帰り裂き織りようの布を染める)唐楓と同じ色であった。

唐楓の実は硬く液出しに少し時間がかかるがフウの実は柔らかく楽にでる。矢車のように油が無く色としては使いやすい。色も澄んでいる。

身近にある染料を見つけることも楽しいものですね。


2007/03/29

 

勉強会・・・

竹繊維を如何に使いこなすか、課題である。希望する糸がなかなか手に入らない。

経糸に開繊糸で機上げしてみた。開口しない。毛羽で開口しないのだ。この毛羽を

何とかしなければ。そこで筬から糸をぬき粗く差し替えた。差し替え3回まったく開口しない。

此処であきらめればこの糸はくずに成って捨てられる、忍びない。何とかといろいろ試してみる。

加温・蝋を塗る・糸を濡らす・ライターで燃し(ガス焼き)してみる。最後はシリコンを振る。

框を動かすごと、毛羽の筋が出来る、さすがにあきらめた。

でも捨てれず千切り巻きのまま棚に片付けた。心が重い。

光が見えたことは(ガス焼き)で毛羽を取り除くことだ。焼くと毛羽は出ない。

指でしごいても毛羽は出ないと言うことが解かった。わかったが個人では求める糸の量は知れている。

特別には作ってはくれない。残念な事ですが。最近聞く竹の糸はバンブーレーヨンか~???

でもバンブー100%です。混じりはない。しかしレーヨン(ビスコース)。何とか世に出すには竹繊維を入れたい。よく100%は織れないと聞く。手機だから織れる竹繊維100%にこだわりたい。

今が最高に二人にとって辛く楽しい時間である。来年は工房20年。「竹糸織り展」をする。

それまでにはツンツンの竹糸さんと仲良く付き合っていきたい。竹糸ともう10年なる。これからの10年が大変で叉楽しい二人の時間にする。 竹繊維はきっとこの先いろんな形で糸として、布として使われると確信する。先駆けて糸に触れる二人はが幸せ!!竹繊維の良さは使ってみて、着てみて

解かるものだから多くに人に触ってできれば着てみて欲しい。市民権を選らせてやりたい素晴らしい糸ですから。

中国など大昔からこの竹を使っていたらしいが、着るものには使っていないようで使えるようにしたこの糸がすばらしい。 写真は糸長を調べたり、毛羽を調べているところです。

糸は 上:20/1バンブーレーヨン左撚り 下:30/1開繊左撚り


2007/03/26

 

竹繊維・・・

ようやく竹繊維100%だけで経糸にして織る事にした。 整経もスムーズ。綜絖通し、筬通しとスムーズに進む。経糸の張りを整えて織り始めようと足を踏めば、開口しない。毛羽が多くて初めて染織を始めていろんな糸を織って来ましたが開口しないものは初めてです。手を添えてやらねば開口しない。

毛羽は麻より多い。筬を動かせは毛羽の筋。今筬を差し替えて、筬通しをやり直しています。

開口してくれることを祈りつつ・・・。


2007/03/09

 

「竹繊維」

竹糸には二通りの糸の作り方があります。

一つはバンブーレーヨンと開繊式で作った糸です。

バンブーレーヨンは竹のセルロースを綿状にして、糸を引いたもので、開繊糸は竹の繊維を砕いて糸を引いたものです。

レーヨンはしなやかで、それでいてしっかりと竹繊維を表現してくれる素晴らしいものです。これは機械で織れます。

開繊糸はレーヨンよりもしっかりと繊維そのものですから、

一見麻糸と間違えます。織りも麻糸と思って織ると間違いが

ありません。

今までレーヨンばかり織ってきました。糸がレーヨンしか手に入らなかったです。でも今は開繊糸が手に入り、緯糸に利用してきましたが、経糸に織ってみたいと今回織り始めました。開繊は糸の毛羽が多くて驚きます。それに比べてレーヨンは織りやすく毛羽はほとんどありません。

竹繊維に見せられて10年。ようやく此処まで来たと言う感じですが、先はまだ遠いです。竹糸着物は着ていただかなければ無いのですか広まりません。多くの人に竹糸を

着ていただきたいと織り続けたいと思います。

触っていただくと今までに無い触感だと分かります。

多くの方に目にしていただけて良いですね~とお声をいただく、今年も名博の展覧会の日時が決まりました。

どうぞ「竹糸・竹繊維」触ってみてください。

お待ちしております。

名博の日時はHPの表紙に載っています。


2007/03/02

 

湯通しは良い・・・

反物の湯通しをすると反物の様子を見ることが出来ます。織り下ろしの反物の風合い、湯通しした風合い、干した風合いと全ての風合いを見て感じることが出来ます。

一番気がかりは藍の色。色水です。こんな感じ(写真中)はよく枯れて、灰水のみで作品として使えます。

今回より次回と工夫し進歩したいものです。

工房で織り上がった反物を生徒さんと湯通しをします。すると今まで見えなかったものが見えてきて話しが弾みます。経糸の切れたときはきりきりでつながないで織り込んだ方が良いとか、一人ひとりの織りのやり方が見えてきます。アドバイスもできます。湯通しを自分ですることは本当に良い事です。


2007/02/28

 

竹繊維の糸が手に入りそうです・・・

二人工房ではこの10年近く竹糸に関わって縞を織ってきました。

しかしなかなか希望の糸が手に入らず思案しておりました。

竹糸には二通りの糸の出来方があります。

一つはバンブーレーヨン。そして竹繊維「開繊式」です。

どちらも竹から出来ている糸です。バンブーレーヨンは艶があり、やわらかいソフトなものです。竹繊維は柔らかさにこしがあります。繊維そのものですが細い糸が引けません。

レーヨンはかなりの細さまで引けるようです。

工房では両方竹糸を使って「竹糸着物」を織りたいと思っています。竹繊維は天然染料で染める場合木綿の3倍の時間がかかります。竹繊維に市民権が与えられるまで、楽しんで織り続けたと思っています。

これからもどうぞよろしくお願いします。


2007/02/27

 

初染めもこれで終わり・・・

遠方から来る人は月に2回指導する事を連泊して指導する。紅花・紫根。

今回も良い色に染まった。糸は1ヶ月経っていない豆汁糸を使用。いかがかと気にしたが湯は濁ることも無く染められた。風の強い所での豆汁なのでしょう、しっかりと枯れていました。

毎回糸を干せば糸同士がからむと言ってましたが、目安として1ヶ月は枯らして欲しいです。

色水(写真右)は紫根染めの終わったものです。こんなに見事に透明になります。

時間をかけてゆっくりと染めていますから。紅花は退色しない所まで染め重ねないので色が動きます。

それに比べて紫根は糸の3~4倍の紫根を使い切れば色は退色しにくく色としてしっかりと縞に入れて使う事ができます。どんな色とも馴染んで素晴らしい色です。紫根は好いですよ。


2007/02/22

 

機草に番号・・・

糸の準備をして織り始め、1cmも織れば柄は解かる。

それからひたすら織りつづける。私達は織りを楽しみながら進めるために、機草に1枚ずつナンバーリングをする。

整経千切りに若い番号から入れていく。

半分織れた、後10枚、5枚と分かれば織りは速く進む。

今年になって織りが楽しく、夜バッタンバッタンと良い機音を出して12時まで織ってくれる(苦笑)

なぜか私は一日のうち夜9時頃からエンジンがかかる。

3時間は織る。機を家の中心に置いているので外には音が漏れないであろうと思いつつ、工房ではそうはいかないが。

今年は暖冬で暖房を強くせずに居れるので竹の糸も上機嫌で織れてくれる気がする。

竹の糸は少し湿度がある方が織りやすいと感じる。


2007/02/13

 

湯通し・・・

今回は竹糸を湯とおしをしました。

自分で湯とおしをしますと、いろいろメリットがあります。

①糸の色(色水出具合)を見る事ができます

②筬打ち(織り斑)を見る事ができます。また両端の耳具合も確認できますね。

湯は、水に近い20℃くらいが良いと湯とおし屋さんから聞きました。

裏表の2回、両端を気持ち張る感じで布を繰っていきます。

それからプルに湯とおしを出して仕上げます。「尾州の縞」は撚り・素材の違うものを織り込んで織っていますので、縮みが一番気がかりです。

特に竹糸は天然繊維ですから、麻のような風合いを感じていただければわかると思います。竹糸100%で織るには湿度が要ります。

また写真(右)のように腰を曲げて作業をしますので湯とおしを加えればきつい仕事です。最後まで反物を自分の手で生み出すには、それなりの覚悟が要りますね。着る方が喜んでいただけるようなものを織り続けたいものです。


2007/02/08

 

ジャパン・ヤーン・フェア 2/7~2/9  尾張繊維技術センターにてそこへ出かけてきました。一般の人は少なくて業者さんが主でした。

私たちは毎回有るときは糸の見本市ということで、糸を楽しみに出かけております。さすが「尾州の織物」と言われるだけあって、それぞれ得意分野の糸がずらりと並び良い時間を過ごしました。

業者として初めて「竹の糸」を見てきました。

糸がいろいろあって他の方とは見たいものが違うのか、胸ドキドキして会場に入った割には竹の糸のところには余り人がいませんでした。

私たちも見たい糸の所だけ一目散に言ったわけで(苦笑)今回の交渉で糸が希望のものがコンスタントに入ればうれしいなぁ~と思います。商談は100kgからなのです、到底かないませんが、希望の数量で行けそうなので少し嬉しいです。

しかし、その気になって織らねば、私たちにとっては半端な数量ではありませんから頑張らなくてはいけません。

会場の写真が無いのが残念ですが、近くでこんな催しがあることはありがたいことです。感謝!!


2007/02/07

 

経糸の機ごしらえ・・・

整経を終えた経糸を機のセットします。綜絖通しと筬通しに入ります。

そのとき手元に光を持って行く、これが大切です。

綜絖・筬通しとも細かい作業になり、長い時間これに費やすより、できるだけ次の作業に行けるように、ほんの些細な事ですが光を手元にして自分で通しやすいように調整して作業をしてみる、光は機の幅のものをお薦めします。

綜絖通し:蛍光灯をあぜ棒と綜絖の間に!!!

筬通し:蛍光灯を綜絖と筬の間に持って行くと楽に通しが出来ます。

工房では蛍光灯を機に吊って移動させれるものを使っています。

必要な所に動かせると作業が楽です。店頭で最近は売っていませんが蛍光灯の器具でも一番安いものです。これが一番重宝しています。

試して作業をしてみてください、楽で通しが苦になりませんよ。


2007/02/06

 

織り終わりが見えてきて・・・

少しでも織るには、整経はじめの糸扱いが大切です。

些細な糸使い、これが最後まできれいに気持ちよく織り作業にはとても必要です。

写真を見れば、間丁の所と筬挿し幅が大きく寸法が違うことに気づくでしょう。

間丁35cm・あぜ棒38cm・綜絖41cm。筬42cmです。

こうすれば経糸の吊り、たるみが無くきれいに最後まで織ります。

もう一つ、終わりが見えてあぜ棒が邪魔になってくると取り除くにではなく、経糸つなぎの糸近くに持って行きそこで固定しておきます。最後まで棒は取りません。

きれいに織れますよ。これも最初に話した糸扱いが肝心になります。

はじめに一つずつ丁寧の作業をすれば気持ちよく最後まで織りを楽しむことが出来、

「織物は優れた作品であると同時に魅力ある商品として通用する事」とある公募展で

謳っている織物ができるはずです。

工房もこの気持ちをも持ち続けて染織をしたいと思っています。


2007/02/01

 

織りはじめに・・・

織り始めはできるだけ織れる様に工夫します。何度か経糸を結び直して進みます。

1~2cm織って織り前が真っ直ぐに織れているようにテンションを整えます。

織る前にセットを丁寧に整えて織り始めれば途中はセットをやり直さないようにします。

それを繰り返せばそのうち自分のセットのバランスが出来てくるはずです。


2007/01/27

 

工房の紫根染め・・・

今日は指導が無い。1月に入って連日の初染め。

2週間紅花と紫根を染められる、幸せなことである。

今年も元気で皆と足並みをそろえて染織が出来る喜びは幸せです。

しかし指導する主人は連日で腰が痛い、こんな姿勢(写真左上)での作業と指導。

口だけで指導する人ではないので自分の体を酷使する。

来て下さる事はありがたいとがんばっておりますが、頭が下がる。

初染めも終わりを迎えやはり染まる色はすばらし~い。

液出しを終えた紫根は紙を広げて乾燥して可燃ごみに出す。

土に戻すも良いかもしれない。

でも工房では可燃に・・・です。

下手にやると、またモグラさんのえさになる~~~(苦笑)


2007/01/25

 

豆汁糸の素晴らしい事・・・

広幅風呂敷縞の管巻きです。全て豆汁をして重ね染めをしてあります。使う糸は全て綛返しして管巻きをしています。良い色でしょう。

今年の名博の風呂敷縞用です。


2007/01/23

 

「湯通し」-2

重い腰を上げての「湯とおし」をし始めた。織り上がれば自分の目で反物チェックが

出来る利点がある。今までは織り上がれば、その手で「湯のし屋」に出していました、

人任せです。今は織り手が自分の反物チェックが出来て良かったと思っています。

背中を押してくれた方に感謝です。

「湯とおし」の方法

①できるだけ大きなボールにぬるま湯程度のたっぷりの湯を張り、

湯の中に反物の端を持って少し左右に張る気持ちで動かしていきます。

②一方が済めばもう片方(表裏)を同じ要領で湯に浸していきます。

③終わればしばらく(30~40分)湯に中に放置します。

④脱水して日に干します。乾燥すれば「湯のし屋」に出します。

*織り終わりの経、緯の寸法を測っておきます。

「湯とおし」後も同じく測って縮みを確認しておきます。

湯の色は透明です。藍糸が多い場合は藍の灰汁の色は出ます。これは良いことです。

よく枯れているからです。


2007/01/22

 

紫根染め・・・

今年も紫根染めをしています。

初染めに「紅花・紫根」を染めますが、紅花がなかなか紅色になってくれません。

退色を防ぐところまで染めれないので時間が経つと退色します。

それに比べ紫根は1回ごとしっかりと染めれますので大いに使える色です。

紫根もしっかりと熱を加えれば退色遅い色です。

必要な温度はかけて染めれば良い色です。

紅花ももっと回数を染めればそんな簡単には退色しないはず、そこまで染め続けたいと思っています。


2007/01/20

 

小学校の「親子ふれあい」講座・・・

「親子ふれあい」講座の依頼をいただき、ハンカチに豆汁をして冬青の液だしをし、

当日を迎える。一番の気がかりは火の火力です。

山荘にしてもイベントにしても、その場によって火加減で色の良し悪しが決まります。

テキストはきれいな赤茶に染まり当日もそう染まることを望ンで居ましたが・・・。

説明から入って絞りに入ると生徒の目もイキイキとして、家庭科室が色んな声でいっぱいになる。染めをした事のある人が思ったより少なくて、良い体験が出来たようで

る。

させていただいた我々も受けてくれた人たちも楽しさでいっぱいになった時間でした。

子供たちに自然を身近に感じて欲しいと願う。こんな講座を味わえるのでありがたい

仕事である。感謝!


2007/01/16

 

「湯通し」

生徒さんからクレームが付いて重い腰を上げた。よく聞く話ですが「木綿はジャブジャブ洗えて・・・」と。私たちが織っている反物は「尾州の縞」 凹凸のある反物、縞を織っています。

撚りも素材も反物の中に渾然一体となったものを織りたいと願って織っています。

モンペのように常に洗うものは機械織りのものを求める方が賢い。普段使いの気楽に着れるものを織ってはいますが、反物をよく理解して求めて欲しいと思います。生徒の織り手もこれを何にするのか考えて、素材を吟味してみることも大切です。背中を押してもらい感謝です。

そこで「湯通し」をしてみました。

一番のメリットは自分で反物の様子を見ることが出来ることです。糸は、色水は、縮みは等々。

先への進歩にそして工夫につながります。

私たちは紺糸を良く使います。生徒さんのものは枯らしの行程にあまり時間が掛けられません。

これが反物を織るに一番気がかりです。

喜んでいただけるものを織るには時間と手間は当然付いてきます。

自分で「湯通し」をして、必ずプロにもう一度「湯通し」をしてもらうことも大切です。

湯のしには色んなやり方があります。「湯のし」をお願いする時には「湯に通してください」と

一言必要です。近くでは昔のような湯のしさんは少なくなりました。

 

2007/01/15

 

今年も初染め「紅花」染めに入る。

この方は先回と2回目を染める。先回は少し斑が発生していたが、今回の重ね染めで斑も消えて結構です。紅花も紫根染めもすばらしい色です。

豆汁をすれば水がこんなに色素を吸って綺麗です。

どんなに丁寧に黄水を抜いても抜け切れません。

染め終わって糸の洗いをしても黄水は出ます。これを何回洗って冴えた色にします。

3回染めて生徒さんは使っていますが、工房でかなりの回数染めても紅するには大変なこと。

だからか作品にしてもかならず退色します。

しかしこの色にはこの色の良さ、色の憧れもあり使っています。

一度は紅色に染めたいと思っていますが。

 

2007/01/10

 

竹糸の良い糸が欲しい~なぁ 二人の作品は竹の糸を使う。「竹の糸」に出会って

10年近くになる。初めて手にした時「柔らかさ」これがあの竹なのかと思った。

初めの数年は竹繊維のセルロースの糸を使い、最近は竹の繊維をそのまま糸にしたものとがあるらしくて、それを番手によっては使っている。二通りとも糸で見れば違いは私にはわからない。 出来れば竹の繊維を糸にしたものを使いたいと願う。

しかし糸が自由に手に入らない。これからも竹糸織物をを織っていきたいと思うのだが。

今15点反物を織っているが、私たちにとって良い糸が欲しい。手に入る度に糸質が

違うのは困る。自由に糸を注文できるほど織り続けたいものである。

良い糸いらっしゃ~いと願うばかりである。

写真は竹の糸です。ちなみに木綿の3倍染めを重ねなければ良い糸に染まってくれません。

それに豆汁をしなければ染まりません。それだけ手間をかけても甲斐のある染織なのです。

 

2007/01/08

 

綛返し・・・

染めから織りに入るまでには色んな工程を踏みますが、糸が出来て使うときに一手間かけて「綛返し」をすると作業の能率が良く気持ちよく織りに入れます。

何十回と糸は染液をくぐり、捌かれ、糸を整えながら作業をしていても糸は踊るものです。 綛返しをした糸を命を貰って美しいものです。

糸を管巻きする時も糸切れが少なくスムーズです。工房がどんな糸も使う前には綛返しをします。

 

2007/01/02

 

2007年 おめでとうございます

孫たちの初染め・・・

小学校の染色講座のためのサンプル染め 染液は「冬青」相生緑地の冬青を使います豆汁を孫たち二人にさせ色サンプルも染めさせた。

でも絞りはお手の物、二人も冬青をよく染めるが染めるたび色に感動している。

今回写真は、左:豆汁300g/3L 中央:豆汁なし 右:150g/3L色がこんなに違うことを感じて欲しい。

いつも思うが豆汁をすることは木綿の持っている風合いを少し変える。

そうであっても豆汁をして色が欲しい。

今年も染めて、染めて染織をしていきたいと思う。

一人でも多くに人に豆汁染織を伝えたいと願う。健康でありたい。