2008年7~9月

2008/07/01

 

山荘もそうなのですが・・・

娘の屋敷周りには沢山の冬青があります。散歩をして少し邪魔に枝があるので、液出しに採る事にしました。

冬青は今本来液出しをする時期ではありませんが、捨てるには勿体無いので使うことにしました。どんな色がいただけるでしょうか、楽しみです。


2008/07/02

 

冬青はどんな色・・・?

木々の色はどんな色と思ったときには、その木の葉の枯れた色を見ます。

青々とした採取したばかりの冬青の葉。クリスマスのリースを玄関に今も掛けています。

「お客様に冬青の葉を見ていただきたく」。

冬青はこんな色に染まります。桜もクヌギも乾燥した葉に染まりますね。


2008/07/03

 

竹糸織シュール・・・

展覧会用のショールを織っています。片羽差しで薄い物と思って織り始めましたが、これがなかなか苦戦しています。織りの癖や困った事などが全て織り地に出ます。

框を打ち込む力は利き手で違いが出ます。織り地の巻きを真っ直ぐ巻くこと(経糸の伸び)に関係してきます。どうしてかな~と思っていたことがこの薄物織りで判ってきました。薄物を手機で織る人は凄いと感服します。竹糸はどうしても織り地が重いという難点があります。これをどうすれば少しでも軽いものが織れるかと考えております。写真は竹糸を豆汁して染めないで織っています。織り地が出来て染めよう思っています。


2008/07/23

 

竹糸織ショールを織る・・・

片羽で織ったショールはどんなものかと心が躍る。後染なので糸の時点で豆汁をして置く。

織って縮みを確認して藍染めにする。糸は精練して豆汁のみなのでかなり織って、湯通しをすると縮みが出た。ショールが縫い絞りに耐えるか。ビニール紐に耐えるか。試しの時はワクワクする。色んな事が見えて来る。色んな事から縞のショールを織ることに決めた。

竹糸のショールは冬も暖かく、年中重宝するでしょう。


2008/09/02

 

異素材の影縞・・・

工房では「影縞」を織る。どうすれば効果的に影縞になるかいろいろ試し織りするが、

今回は竹糸と木綿を組み合わせてみた。これは帯地であるが効果を狙いすぎて、太さも

変えてみた。効をあせれば失敗も大きい。失敗はないと常々思っているのでこの織り地から何かを得たいと思う。今回は織り地に波が出てしまった。織り進めば消えた。しかし湯通しをすれば縮みの差は大きいように思われる。まだまだ勉強段階です。

しかしこの時間が二人にとって楽しいのです。


2008/09/06

 

今年の豆汁講座が終了する。今年も何人かの方が工房にて山荘にて豆汁講座に

参加いただき感謝です。最終日の9月6~7日は連日の豪雨で場所を山荘か工房かと

悩みました。講座何日か前は三重県菰野町とテレビに放映されるほど被害が大変でした。

幸い山荘は被害を免れたのですが、今山荘に人をお泊めするには不安は大きいので、

おいでいただく方に連絡を取り急遽工房にて続行することにしました。

宿に困り、始めて母屋に泊まっていただくことになりました。色々素晴らしい経験をして、できるだけ遠方からの人の費用を少なくして参加できるように、また工夫が出来るのではと考えております。講座当日泊まっていただければゆっくりと色々盛りだくさんに指導も出来て良かったと思います。今後はお泊り豆汁講座と一日豆汁講座とに受けたいと思っております。

写真の「縞帳」つくりは夕食後作っていただき染織のサンプルを張っていただく用にと

思っております。


2008/09/07

 

だし金つくり・・・

今回の豆汁講座で久しぶりにだし金を見る。釘が細く針のようになって痩せている。

写真では小さくなっているのみですが、本当に驚いた!!! だし金を作らない時は常滑の甕に釘を酢を入れて、錆びないように保存して置くのです。今回の講座に作り方を説明して現物を見せた時のことでした。痩せるのだと実感して「釘が溶けている」のです。

このだし金作りは糸を傷めず優れものです。鉄の臭みもありません。


2008/09/15

 

液出し・・・

今日は茜と矢車ぶしを出しました。茜も液だしして捨てるのではなく、干して何度も

色をいただきます。矢車も同じです。工房では明るい鼠を出す為に、何度も何度も

液出だしをして使います。40煎位使えばようやく気に入る鼠になります。だから工房では新しいものではなく下に落ちたものを丁寧に洗い干して使います。良く今年の青い実を採って使うと聞きますが、銀鼠は何度も液だししたもので良いのです。茜も何回も使ってやります。最後は畑に撒いてやれば良いと思いますのであまり捨てる光景を見ません。

液出しは主人がしておりますので、ヤマモモも本当に液だしすると捨てているようです。

これは30煎も出してみると綺麗な黄色です。これが堅牢度が良く、梔子のような色です。

それくらい液出しに使ってください。これも大切な資源です。必要な染材を使いましょう。


2008/09/17

 

刈萱採取・・・

秋のお彼岸が来ます。台風も来そうなので刈萱を戴くことにしました。工房の裏の

空き地に有る刈萱を毎年重宝していただきます。刈って直ぐ干す事も出来て有り難いです。

山荘でも多く採取できますが乾燥させる場が無くて工房に持ち帰り干すのは大変です。

近くで取れるのはとても有り難いのです。工房では多くを1年分を乾燥させますが、

生葉染めはそれは良い色がいただけます。刈萱と芒の違いは見れば解かります。ご自宅の周りを散歩してみてください。今が採取時期です。乾燥すれば直ぐに穂が開きます。

採取は穂が開く前が良いですね。


2008/09/30

 

竹糸&綿糸の交織・・・

竹糸の帯を織る予定が誤って管巻きでの時点で竹糸の中に綿糸が混じる。これはこれで織らねば無駄に成るので織りました。湯通しをするとこんな風に

糸の縮みが違います。どんな作品が生まれるか思案中です。

今回は山荘勉強会で型染めにでも利用したいと思っております。糸染めのお縮みは経験上解かりますが、糸を染めないで織る場合は縮みを慎重に考えなければ大変です。

写真で見る限り、竹糸よりも綿糸の方が縮みが大きいようです。