2008/01/06
今年もどうぞよろしく・・・
写真のような実り多い染織ができますように。
娘の所にこの南天の木が多い。剪定をすれども有る南天。
剪定をすると木の年数が経っているからでしょうか、幹の中が見事な黄色をしています。これがまた豆汁処理した糸で染めれば綺麗な黄色です。今、回数を重ねて緑を染めたいと思っています。今年は緑をより多く染めてみたいと願っています。
これで竹を表現できれば、嬉しいのですが・・・。
2008/01/10
糸が凍る・・・ 寒波がやってきて鈴鹿も薄っすらと雪化粧です。
山荘は積もらないけれど雪がチラチラしています。糸洗いがあったので寒い沢水で藍の寒ざらしをしました。八風の風にそよぐ予定の糸があまりの寒さに凍ってしまいました。工房で経験がありますが、豆汁等もこんな具合の日々にはしないことです。水分が凍って豆汁が斑になります。
ふとそれを思い出しました。あまりの寒さには織りをやるべきと反省しました。今時期の沢水で染めをすると冴えた綺麗な色が染まりそれは良いものです。
2008/01/15
初染めの準備に入る・・・
毎年初染めには紅花と紫根を染めます。
紫根はその日に染められますが、紅花は前準備が要ります。
黄水を抜く作業です。黄水抜きを一週間して紅を出します。
綺麗な紅をいただくには良い水と紅を出す色素が必要です。
そして地下水や沢水を使って染めるとそれはきれいです。
初染めは工房で染めます。山荘では道路が凍結したり雪があったりで、その日でなければ全て人が上がれるかわからないのできません。ちょっと残念ですね。
2008/01/21
初染め準備は辛い・・・
大寒に入り寒さが身にしみる。重たいボールを持ち上げて、紅花を絞り水を加える。
毎日の日課である。多い時は10個ものボールが作業場を埋め尽くしていたが今年は7つ。
寒さや重さに体がついていかなくなった様子、風邪を引いてしまった。
今年で初染めは止めかなと感じる。
写真は1ボールごと違うが、紅花がこんなに綺麗になってはじめて紅をいただける。
これまでに来るのに1週間はかかる。でも楽しみな紅花染めが始まる・・・。
2008/01/23
初染めに入る・・・
紅花の黄水抜きを終えた紅花を染め始める。毎日一人、二人と。
紅花の色も素敵でいい。色が判っていても染まる瞬間の感動はいつ迎えても良いものである。 今年も良い色がいただけますように。
初めて紅花を染める人の感動も凄い・・・。
2008/01/24
快適に織れる機・・・
ラフな織りをする機を工房に持ち込んで、この機を何とか織れるようにしたと少し手直しをしてみる。織れる事を祈る思いで手経り~織り作業と迎え、織りに入る。
思ったより良い感じで織りが始まる。今持っている機を使いこなして次に向かうようにと話しながら、今日も気持ち良い機音を出して、この機からどんな織物が生まれるかが楽しみである。
2008/01/30
初染め・・・
初染めに入って一週間が立ち工房には藍が干されて、紅花、紫根と東京からの生徒さんの糸を干す。こんな事は珍しくパチリ!
今日は紫根染め。水に中に分量の液を入れて染める。
まだ一回目の途中ですが濃薄とこんなに色がはっきりとします。⇒
4~5回(年に1回ですから、4~5年)ですね。
織りに入るとまた素敵ですよ。
2008/02/14
山荘で染める糸は冴えて素敵です・・・ 紅花と紫根を染めていますが。毎回どれも良い色です。
本当に冴えてスッキリとしています。沢水は冷たく澄んでいます。どの色も水の如く色素を吸って気持ちが良い。やはり水道水とは違います。
2008/02/18
ひじき染め・・・
三崎にて染色をしている生徒さんがひじき染めをして来たと見せてくださる。抽出方法を変えて試し染めをした。生のひじきを使って、取れたてなので生臭さはない。重ねれば良い色になると思う。染織αで記事を見たことがある。
これがその色かと感動した。
2008/02/19
急な天候で豆汁が出来なくなる時や、急に豆汁をしたいときなどありますが、少し考えて行いましょう。
できるだけ豆汁を作った時は作業をした方が良いと思います。
後日使う時は 作った豆汁液を再度ミキサーにしっかりとかけて、もう一度漉して使う事です。
ミキサーをかけないとたんぱく質が凝固しているようです。斑にしないためにはミキサーを再度かけることを勧めます。
急に豆汁を作りたいときは、水の代わりに湯を使います。短い時間で豆汁(豆)をふやかす事ができます。
天候と相談しながら豆汁をして糸を染めてください。
2008/03/06
今年は名博で「竹糸に魅せられて十年」展を尾州の縞展と平行して開催する。会場で別途開催できない為、準備は着々と進む。今回は竹糸織帯を3~4点展示する。
2本は白地で織り、型をのせて染めていただく事に依頼した。
2本は本来の仕事「尾州の縞」である。どうぞ楽しみにして見にお出かけください。できれば着物をはおってみていただくことも考えております。
2008/03/09
竹糸の染めの難しさ・・・
竹糸には二通りの糸の出来方がある。どちらも竹繊維100%なので染めつきが悪い。
工房では豆汁をするので回数を重ねれば染めはいける。しかし硬さが伴う。
竹糸に魅せられて10年になり 展覧会をして20点あまりのものを一堂に見ていただけるのであるが、染めの難しさ、織りの難しさを今になって思う。誰も織らないものを織ることはお手本がないので悩むばかり。竹糸に魅せられた二人が織り続けるのはなぜと聞かれるが、この質感が好き。今までにない質感・糸を織るのであるから。
これが「竹糸」かと感じて欲しい。羽織ってみて欲しい。麻でも芭蕉布でも品布でもない「竹糸」である。糸道は出来た。頑張れるだけ頑張って楽しんで織りたいと思う。
糸が来てくれたのでありがとう
2008/03/10
がら紡の糸・・・
昨年の名博に「がら紡」を見せてくださって。この糸で二人工房の染織を
してみようと言うことになり、半年をいただく事にしていましたが今日になりました。
豆汁して染め重ねれば時間は掛かる。「は~い、出来ました!」という染色ではない。
染めて試し織りをして、持ち込まれたところに見本としてお返しする。この糸はいける。
豆汁も出来るし重ね染めにも耐える。今は太いがもう少し細番手が出来ると手紡糸代わりにつかえる。代わりではなくガラ紡として反物に使えると思う。
ちなみに、今回の試し織りは経糸:30/2綿糸、緯糸:精練~豆汁~白染め重ね染め。
今からどんな糸に変わるか楽しみ糸です。自分で手紡糸が出来るように「よりこ」作っている紡績会社。ガラ紡もよりこも販売していただけるとか。ちなみに・・・筬は42羽です。
2008/03/16
管の重ね巻き・・・
竹糸です、よい色です。整経をするときに縞立てします。同じ本数を替えて整経するときにはこんな具合に管を重ね巻きをして管を増やしません。
その時はある程度糸量を計算して置かねば巻取りが大変になります。
重ね巻きは管立て時間を短縮してくれ助かります。
2008/03/20
管の重ね巻き・・
たくさんの管を使う場合、1本に何色かを巻き、こんな具合に重ねると
助かります。それまでにしっかりとした糸量を出して巻くことが大切です。
良い色でしょう。竹糸ですよ。
竹糸には二通りの糸の作り方があります。
一つはビスコース(バンブーレイヨン)そしてもう一つは開繊糸です。
どちらも竹繊維100%です。 工房では二通りの糸を組み合わせて反物を織っております。7月には名古屋市博物館ギャラリーで「竹糸に魅せられて十年展」を定例の「尾州に縞展」と共に開催します。
是非手に触って、羽織ってみては如何でしょう。お待ちしております。
私たちと竹糸の話しをしませんか。