2006年

2006/12/10

 

紡毛機に思いをこめて・・・

山荘に持って上がった紡毛機でサフォークの原毛を紡ぐ。

いただいたときは汚れがひどいものです。

湯にモノゲンを入れて原毛を丁寧に洗う。洗いきって干す時分には原毛が愛おしくなる。

見事にきれいになるのである。しっかりと網の上で干して、染めて紡ぐのであるが、原毛は木綿棉とは違って紡ぎよく糸に成るのが早い。一晩で意外と早く紡げる。

木綿はそうは行かない。だから原毛の紡ぎはおもしろい。

本格的に反物を織り始める助走として色んなことをして来たが、長く同じ作業ができない。

もう少しと思っています。竹糸織物を再開したいと織りに入りました。

色んな作業をこなしながら織りを続けたいなと思っています。

やはりやり続けたいことは染織。反物を織ることですから・・・


2006/11/29

 

癒される糸。色・・・

染織を毎度毎度染め続けているのですが、染め作業の時天然染料は心を癒します。

材料を採取の時の枝を落としたときの木の香り。液出し最中の枝葉の香り。

染め作業はもちろんですが、染めて良いよと液が合図をくれる瞬間。

どれも良い時間です。

それに何よりなことは四季を通して染材が手に入ること。入る材料を必要なだけ使えば良い訳です。天然染料は自然の恵み!手を掛けず自然の色をいただきたいもの。

天然染料は豆汁をすれば簡単には褪せません。

自然だから褪せて当たり前なんてことは言わないでください。思わないでください。

染めには手を丁寧に、心を込めて染め重ねてやれば、それだけ色は答えてくれます。

そろそろ冬青が染める季節です。さて今年の冬青は如何な色でしょうか。

樹木からいただいた色はどれもこれもすばらしい色です。


2006/11/21

 

「焦げ茶」・・・

工房では「赤・茶・黄・鼠・肌・緑・紫・紅・藍」と必要な色は豆汁染めで染めることができます。最近何年も焦げ茶を染めていない。

染めたいと思いつつ、今になっていまいましたが、今回生徒さんに焦げ茶を使いたく染めてドラムをしました。思ったより染まりました。感謝。

染め方・・・

8回重ねて茶色に染めて、9回目に矢車の出しかねで染めました。

2~3度染めるようかと思っていましたが、1回で良かったです。

銅媒染は使いません。茶を染めるの8~10回は重ね染めをします。

明礬では焦げ茶は無理です。そこでタンニンの多い染材で染めることにしました。だし金で媒染すれば焦げ茶になります。良い色ですよ。



2006/11/20

 

生徒さんに糸をどうぞ・・・

糸をいただきに行きました。でもその糸は少々汚れていて綛が太く扱いにくそうでしたので、工房で差し上げる前に精錬などして糸の状態を見ることにした。

綛はウール用の綛上げ(円周約155cm)で1綛200g近くある。

糸は汚れている、長い間倉庫に眠っていたのか。

ようやく糸が活きる時が来たのかな。

11月25日「和・なごみ」勉強会で差し上げる予定でいるが、綛を分ける方法やこの糸使い、差し上げてごみを分けるようなことになってはならないと。この糸を使っての作品作りまで話しながらの山荘での勉強会が近づく。

今回はストーブを囲っての勉強会。楽しみだねと二人で楽しんでいます。


2006/11/09

 

焦茶染め・・・

工房では焦げ茶をあまり染めません。なぜなら媒染は明礬とだし金のみ。

銅などその他の媒染を使えば容易く焦げ茶が出ます。今回生徒さんの焦げ茶を使いたくて染める事にしました。

まず茶色をしっかりと染める。工房では8~10回位で茶に染めます。その上にはじめて

だし金を使って焦げ茶にします。今回は矢車で染めだし金を掛けて染めました。

イメージした焦げ茶には、少し赤みが入っております。なぜかと言うとだし金を使う時は染め終わりに酢を加えます。そうすることで鉄臭くなく色素も全て吸ってくれます。

黄色から緑にするとき、だし金に酢を加えると緑ではなく黄色に戻ります。

入れるか入れないか迷った末、酢を入れました。入れなければイメージの焦げ茶です。

しかし糸をいためる事も考えれば入れるほうがいいのではと思い入れました。

色は焦げ茶を希望、参考に色々染めてみてください。


2006/11/08

 

縞の中にシルクの糸を少し入れることになり、生徒さんが頂き物の糸を使用。糸は反物になってその役目を果たすものと使う事にしました。化学で落ちないと予想をしておいででしたが、熱湯に入れると色が出始めました。化学もそれぞれの染め方があるようでなんとも言えませんが、温度を掛けて色が出るようだと色落ちもするのではないでしょうか。話した結果使う事を断念しました。

そんなこんなで他の糸を自宅で糊付けをしていただく事に。

糊付け・・・

ボールに粉(糸の10%の小麦粉)を入れて、水を糸がさばける分量入れてしっかりと沸騰させる。

時間を掛けて沸騰させその中に糸を入れて10分。糸と糊をなじませて再度沸騰させ、放冷させて脱水して干す。糊付けは乾けば使えます。

 

オイルまわし・・・

糸を最終的に使う前、必ずオイル回しをして使います。工房は綿実油を使用。糸をしっかりと目開きしてその湯を使います。糸を出してオイルを入れ、糸を入れてます。糸とオイルをなじませて10分くらい沸騰させて放冷。干して使います。 オイルは気持ち多い方が糸のすべりや扱いが良く、この綿実油であればベタベタしません。 色々試してみるとオリーブ、胡麻など香りがあるものはべたつきます。

綿実油がなければサラダオイルをお勧めします。


2006/11/06

 

綛上げ・・・

チースで糸も求めた時は綛上げをしてやらなければ染める事ができません。

工房は一綛50gで綛を作っています。これは染めるにも楽な大きさで糸扱いも楽です。

綛を作って次は糸始末ですが、糸の始終を一緒に持って同じところで玉結びをします。

始終糸はあそびが無い方がからむ事も少なく楽です。又四箇所作る「ひびろ」は同じ方向に玉結びを作っておけばどの糸から巻けば、扱えば良いのか判ります。

 

綛割り・・・

市販の糸は大きなものが多いですね。そんな時や糸端が判らなくなったときなど、この方法を知っておくと便利です。

糸は向こうに軽く巻きます。手の甲は外に外にと運べば糸が分かれてきます。

分かれたときから少し丁寧に行えば糸は正直なもので割れます。糸始末は上記のやり方で玉結びをしておくと便利です。



2006/11/03

 

「ゆずりは」・・・

譲葉又は柊、杠葉とも書く。新しい葉が出てくると古い葉を落とす植物のうちの代表的な木。灯台草(とうだいぐさ)科又は譲葉科 初夏にうす黄色に花が咲き、夏に実が成り、実はしだいに青く「ブドウみたい」大きくなる。

散歩をして見つけた木ですが、うす黄色~鼠が染まります。

ウールで緑になります。今日も子供が「ブドウみたい。お母さんたべれるの?」と聞いていました。

本当にそう思うほど良く似ています。

いただけるのでしょうか??私も知りたいな~


2006/10/27~28

 

手板方式のすくもつくり・・・

今回徳島の佐藤さんのすくも作りの作業を見せていただく。

今は返し20回中の13回の所だそうで12月になれば工房にも届くわけですが、ビデオで拝見していても、温度や匂いは判りません。本当に愛しんですくもを作っておいでの様子を拝見して、もっと心してすくもを染めつくさなければと感じました。1枚の葉を大切に、足で踏むと藍が窒息すると言われた心。

返しは60~70度になり、到底われわれには裸足で作業は出来ません。温度を足で感じる為に作業は裸足でした。発酵する団塊でアンモニア臭がして、5分と作業場には居れません。

佐藤さんは今の匂いは若い暴れん坊のような匂いと話しておいででしたが、目は痛く、喉も痛くしばらく何ぞはそこにはおれませんでした。 ほんまもんの藍を伝えたいと話しておいででしたが、今だから次世代に伝えておかねば成らないと良くわかります。良いものは良い、本物は本物。

藍は染めたてに本物が区別できないそうです。ひどいもので今は匂いの香料まで付いて・・・。

本物は使っていれば判るそうです。本物は藍の色が出て白いものと一緒に洗っても脱水すれば白いものは白いそうです。付けば化学染料。確かにそれは感じわかります。

何時までもすくもを作り続けてください。今回はありがとうございました。


2006/10/24

 

晴れ渡る心・・・

今日は公募展の結果が工房にそれぞれから入ってくる。

初めて出品した人二名。昨年からここの公募展に再出品した。

二年前は事故のために出さなかった。

昨年も出品しただけ入る。ことしは16点出品して、すべて入選内に入る。工房として走り出して20年。

作品を商品として認めていただけること20年かかりました。

まだまだですが1点1点を喜んでいただけるものを織ることを忘れなければいいのかなとようやく思えるようになりました。

巣立っていた生徒さんが商品として織れる、うれしいですね。

今年は九名出品しました。常に話しています

「縞は誰でも織れます。あなた自身の縞を織りましょう」

縞立ても大切。色糸はもっと大切。色に自身の持てる織物を作ってください。みなさんおめでとう!!


2006/10/19

 

経糸の張り・・・

工房では小幅の中に異素材を使って縞を織っています。

経糸を張りまだテンションが均一でない時には、張りが平均的に取れなくて織り目が波打つときがあります。

解消の仕方は10~15cm織る。(そのときは自分が張りを揃えていると感じること)そこに1~2cmの厚紙を入れる。

そうして織れば張りは揃うはず、もしまだ波打つ場合には、もう一度同じ作業をしてみる。

経糸の張りは整えて織り始めましょう。経糸に異素材を入れて織る場合は張りが揃わない事が多々ありますから。


2006/10/10

 

刈萱・・・

今年は9/30に刈萱を刈り採り、ガレージに(雨が当たらない所)干す。

たくさんは無いが刈り取りすぐに干せる所が近いと作業が助かる。

しっかりと干す事が肝心です、保存しますのでかびない様に。

青い時に刈れば、青いまま残ります。長い時間保存してあれば茶が入り黄色の色が少し変わります。今年刈り取ったものは一年位で使い切れば好い色がいただけます。

決していただいたものは捨てないでその色を染めてください。黄色は黄色ですから。

昨日押し切りでカットしておりますが、軍手を使いカットのときは指を注意してください。

保存はダンボールが一番。箱に入る長さにカットして保存します。はじめから4~5cmにはカットしない方が色素が抜けにくいです。必要量4~5煎出す事が出来て全て混ぜて使います。


2006/10/09

 

台風崩れの強風で「刈萱」が5~6日で乾燥しました。常滑屋に出かける前に孫たちと取り入れて、押し切りでカットして段ボールに保存する作業をしました。

刈萱が生葉と乾燥葉では色は違います。乾燥は保存が効くためにしますが多くを染めない場合は生葉が綺麗ですよ。

工房は両方染めて黄色にしてまたは緑にして使います


2006/10/08

 

ケナフ糸は雨が当たっても丈夫で、イメージ通りの「日よけ」が出来上がりました。

展覧会中ケナフの様子を見ることができたことを心から「常滑屋」さんに感謝します。

どんな状態でも対応できるものを出したと願いつつもの作りにいそしんでおりますが、

思えども手元から離れればなかなか様子を見ることは難しいもので感謝です。

95%イメージ通りでした、雨が降りつつけばケナフ糸が重くなります。

ボタボタと雨のしずくが落ちて・・・という感じではないですが、重く重量感が出て良いけれども手作りなので手縫いでの良し悪しが反映すると感じました。縫う時に目を詰めればどうかと思い、返し縫などせずに縫いました。今の所それでもいいのですが、結果的にはしっかりと返し縫いをしていた方がいいと思い、ミシン縫いをすることにしました。

日よけはつけ具合いで、感じが良くも悪くもなります。写真ぐらい張って付ける方が

よろしいと思います。 落ちてはいけないないでしっかりと固定又取り外しが楽な事が

楽しく付け外しが出来るポイントのようです。

写真の日よけは一日を終えての様子です。店内に掛けて帰るわけですが、皆で掛かっている様子を見て、壁代わりの「間仕切り」でもいけるね~好いねと話しているところです。しっかりとした材質ですから本当に重量感があっていいですよ。


2006/10/05

 

ケナフ糸・・・

ケナフ糸は麻の一種です。これも最近知りました。

環境にやさしいと耳にされた方も多いと思います。

しかし繁殖力が強い植物である事を頭に入れて、栽培をしてください。

今ケナフ糸を使って「日よけ」を織っています。山荘で「日よけ」にと織り始めたものがなかなか山荘には掛けられません(苦笑)。 織ってみて全然伸び(あそび)の

無い糸だと感じています。耳を気にすれば摩れて切れます。

単糸を使っていますので片一方にゆがみます。染めていると臭いです。

しかし、気に入って織り続けています。ケナフ糸と柿渋にて織りをしています。糸は太いので織り前が高くなって織りずらいけれど、 とても気に入って織りを楽しんでいます。

ケナフ糸は水分の吸いもあまり良くなくて、柿渋染めには工夫が要ります。全て色素を糸に吸わせてから下水に流しましょう。吸着力が強くて付くと取れません。下水には特に注意が要ります。色素を全て吸わす染色が必要です。

工房では山荘でも染めれる方法で染めをしております。


2006/10/04

 

常滑屋の「日よけ」・・・

今回は毎度毎度雨が降る。日よけならぬ雨よけになっています。

ケナフは丈夫でどしゃ降りで無い限り雨よけに成っています。ぬれた様子も悪くない。

照ったり、降ったりしてケナフの表情がおもしろい。しかしぬれるとケナフ独特の臭いがする。

何時だったかイラクサを染めたときと同じ臭いでした。植物の臭いと割り切って使って欲しい。

乾けば臭いはないし素敵といって観光客がくぐってくれます。

ぜひ週末見に来てくださいませ。


2006/10/01

 

二反整経する場合・・・

裂き織りなど回転の速い整経は良く二反します。裂き織り用は経糸は20/2綿糸などを使いますが、糸が太いと二反もすれば、山が大きく成って織り難いものです。最近はこんな具合に一反済ませて隣に山を作ってもう一反整経します。そのとき一反済ませて糸はカットせずに隣に持っていきます。

一反済めば少し千切りを寄せて織るようにします。整経幅は希望より倍になる訳ですが、織れてる幅は寸法通りのはずです。初めて行うときは短い整経から試みては・・・どうでしょうか?


2006/09/28

 

染めには火力がたいせつ・・・・

工房を離れて体験・講座をすると、得てして染めが火力不足になり、大切な色が台無しになります。そんな経験が幾度もあり、温度=火力は大切だと痛感しています。

山荘では染めはあまりしないつもりで設備をしておりません。

5kボンベを持って上がり必要なときに準備して染めをしております。私たちは材料の色を知っておりますが、体験者は色を知らないわけで最高の色を経験して欲しいと思います。

ガスは設備をして設置しなくては取り扱えない事。講座や体験はどうしても簡易的に成ります。今回冬青がヤマモモの金茶で出す色に染まりがっかりです。時間がかかって温度が上がらないので本来の色にならないわけです。そんな色を染めて作品にすれば色の退色を招き自分に返ってきます。

反省です。山荘でも染めをしたいと希望しますが、設備のことを考えねばと思います。染めは温度=火力が大切です!


2006/09/27

 

すくも(くさかんむりに染)のハイドロ建て・・・

最近はすくも建てをしない。あまりに忙しく落ち着いて藍建てをしている時がない。

山荘から降りて常滑での展覧会まで2週間は上がらないので、すくも建てをしょうと思った。

しかし気分が乗れないのでハイドロ建てにしてみようと建てたわけです。

10kgのすくも・灰汁・ハイドロ300ccこれぐらいで良いかと建てて明日染めて見ることにする。

主人:アルカリ・灰汁。それにじっくり建てるとハイドロになる、できる色は違う。

色落ちしない染め方をすれば良い訳であるが、出来た匂いも違い藍建てをゆっくりとしたものである。


2006/09/26

 

糸の引き揃え・・・

糸を撚ったり揃えたりすることが多々ありますが、糸を引くテンションを同じにする為に糸を引く距離を長くする方法だと綺麗に糸が揃います。引く距離が短いと織っていて

じき糸を手で揃えながら織っていくことになります。そんな事が無いようにするには糸を引く距離が関係してきます。糸の引き揃えを綺麗にするには少し工夫が必要になります。

これは糸の撚り掛けにも同じ事が言えます。


2006/09/22

 

アゼ棒の扱い方・・・

ケナフの終わり近づいておりますが、織り終りはなかなか開口が難しく終わる事があります。

限りなく織るにはこんな工夫も如何でしょうか。わたしは終わり近くなるとアゼ棒を外しておりましたが、主人は最後までアゼ棒をつけているほうが開口が楽だよと申しますので最近はこんな具合において織っております。確かに織れますよ。試して見ては!!!


2006/09/04

 

ケナフ糸の柿渋染め・・・

今日はカラッとした秋晴れです。生徒さんがケナフ糸4kgもってきて柿渋染めをします。

工房では下水に流さない染めをする為にどうするかを考えて、染めに無駄な液は作らず、

ムラにもせず、今日1回染めなので後はひたすら糸を繰って液を垂らさないこと。

さすが秋晴れ!液が垂れることなく染まりました。しっかり乾けば水洗いしても柿渋は流れません。

止まっています。時間を掛けて干し色を見て2回目を染めます。柿渋は道具に付き、時間を置くと柿渋が取れません。道具も早めに片付けながら染めていきましょう。

染めが終わったら使った竿も丁寧に拭いておきます。取れませんよ。そんな具合ですから、余分な液を作って下水に流せば下水の中は大変です。くれぐれも流さない染めをしてください。服にも付けば落ちません。乾かない糸に触れるだけでかぶれる方もいますので注意が必要です。

でもでも柿渋染めは面白いです。


2006/09/01

 

ばぁばの短パンはけちゃった!・・・

「私が大きいのか?それともばぁばがちいさいのか」と言うコメントを添えてこんなものをくれました。

その「短パン」藍染めを主人が始めて、初めての糸で織ったものです。もう20年にもなります。生地は痛むことなく少し色があせて洗っては履く、履きごこちのいいものです。

それを五年生の孫がはいた訳です。

経緯糸:30/2木綿糸 45羽 924本(尺1寸幅)綾織(杉綾) 半反で3枚取れました。つくづく手織りは丈夫であること。であればやはり染めは確かなものにしたい

ものです。


2006/08/30

 

織り前・・・

織り前のセットにはいろいろな方法がありますが、工房ではこんな感じに経糸をできるだけ平均に張る為には?を考えて紐で、布で全体の布を均等に分けて張るより、紐などで自由に糸を分けて張ることの方が良い様に思います。織りはじめに弓形や波形に成らない様に経糸の張りは大切です。


2006/08/25

 

影縞・・・

素敵な反物を作って生徒さんが来ました。

この方は手紡糸を手がけております。なかなか一反は織らないと思っていたので半反分を考えて藍染めをしていたそうです。今は工房では皆一反織りをしておりますので、色に不具合がでてきたと話しております。

ではその不具合を具合よくするにはどうするか?糸の入れ方で対応できます。経糸も少しずつ余るのでそれを「影縞」に工夫すればいいのです。何処にこの糸を配置しようかと考えて、出来たらこんな反物になったとのこと。

この良さがわからないでしょうか。これが理解できれば「縞柄」はもっと広がりますよ。

久々に体験したいという人が来ました。

色は冬青・藍 ショールが風にそよいで良い感じです。

濃い液でエィと染めればいいものかと思っていたと話しておいででしたが、体験ではそうしなければ成らない時もあります。しかし工房ではできるだけ自然のままでの染織を

体験して欲しいと、豆汁したショールで染めをしていただきます。見えない染織を工房までおいでなのですから色々と感じていただきたいものです。

この冬青は3月終わりに山荘近くで伐採の木をいただいて液だししたものです。容器をきれいなものを使えば今の時期まで染めを楽しむ事ができます。しかし今回濃い液は少しかびが出ました。しかし丁寧に管理してやれば染める事は可能です。そんな液がもし出ればカビを丁寧に取り除いて染めて見てください。液がにようですと無理でしょうか。


2006/08/20

 

ケナフは麻の一種・・・

麻には5種類あります。

亜麻:リネン、苧麻:ラミー、大麻:ヘンプ、黄麻:ジュート、そして洋麻:ケナフです。麻の中でも一番短繊維です。

このケナフを豆汁して染めていますが、豆汁をしたからといってゴワゴワ感がきつくなるわけではありません。

其れよりも織り易いです。誰ではなく、私自身がケナフが麻であったかとびっくりしています。縁あったケナフ糸を大切に付き合って行きたいと思います。染織しながらどんなものに使おうかと思いをめぐらしながら・・・


2006/08/16

 

色々といろいろ・・・

この2枚は布団縞ですが、色の配色を見るには好いものです。

少し工夫して、経、緯糸を色を意識して織って置くと、この色とこの糸を合わせばこんな色と見ることが出来ます。

そんなこんなで・・・織りが終わるときに素材を変えたり、色を変えたりして織ることを心がけていれば合わせた色を考えるときの便利です。

工房では必ずといって良いほど、小管に残っている糸を織り込んでいます。


2006/08/07

 

布豆汁・・・

2~3日前に布の豆汁をしました。糸は豆汁をして1ヶ月枯らしですが、布の場合は夏の季節1ヶ月も待たなくてもしっかりと枯れます。「枯れた」目安は糸にしても布も、

匂いがしない事です。匂う間は1ヶ月と言えども枯れてはいません。しっかりと枯らして染めてください。

糸も布も精錬して豆汁をして干す風景(写真)は幸せの光景です。毎月第1土曜日豆汁講座をしております。どなたでも参加できます。申し込みください。

今の季節は、「柿渋染め」も共に指導いたします。

一度ご一緒にすれば早く理解できます。


2006/08/02

 

柿渋そめ・・・

たっぷりの液で染めると楽ですが、必要な液のみで染める方法は糸を絞る事が大切でかなりきついです。最後の一滴もこぼさない染めをするにはこんな方法が良いようです。

山荘でもこの方法を採用して工房ではこんな染め方をしております。何回かはムラにしましたが、慣れればムラ無く染める事が出来ます。糸と液の量が同じぐらいなので確かにムラになりやすいと思いますが、ムラを恐れずしてみればきっとムラ無く出来るはずです。工房では冬青と同じ色目でとても好きな材料の一つです。


2006/07/27

 

糸が機道具に色が付くとは・・・

工房では色の付かない糸を使って織る、まずこれです。

退色や色落ちなどあってはなりません。生徒さんたちがこんな糸を使っているのかと思うと悲しくなります。

これでは作品を作っても暮らしに使えません。私どもが使っている糸は絶対に色落ちなどありません。それは長い時間糸を枯らし、染め終えて時間を経たものから使っているからです。しかし生徒さんたちは糸の量だけで止まってしまいます。どんなに指導しても糸のストックに気を取られない様にしない限り幾ら言っても上達しません。

まだこんな指導しか出来ないのかと反省し考えました。

「縞」は誰でも織ります。その「縞」を大切に織るわけです。

何が良いのか。一番に色です。色は命があります。糸に色が移って長い時間かけて深みのある色を醸し出してくれます。

一に色。二に色です。


2006/07/26

 

良い糸が欲しい・・・

糸は好いものが良いです(苦笑)。竹糸を織り始めて10年近くになります。同じところから糸を毎回分けていただくけれど、時々こんな糸・・・と言うこともあります。これを

織るのでこんな糸をとは言えないけれど・・・。手に入った糸を

丁寧に使う事。今使っている糸が何時ものか解らないぐらい、先の糸染めをしてストックを作っています。

今回の作品は長い時間をかけて織りました。と言うのも糸が切れるほど弱っています。糸を作って後の手加減に手違いがあったのでしょう。糸が所々スーと抜けるのです。

経てつなぎをしながら織りきりました。私が着るから反物になって・・・と祈る想いでした。完成して見れば良い反物になりました。

気持ちよく織れる糸がなによりです。作品作りには糸加減がとても重要です。良い作品には良い糸探しからです。


2006/07/25

 

竹筬復活・・・

名博に毎年お出でになる野州の方が修理をした「竹筬」を持ってお出でになった。この方も「竹筬研究会」に入っておいでと聞きました。

竹筬研究会が出来たと聞き、はっきり言って「無駄な事をするものだ」と思いました。職人の技というものはにわか仕事では出来るものではない。

長い時間を得て習得して工夫して得る技と思っています。でも今回古い竹筬を修理したものを見て感銘しました。こだわって得た技を今度は後世に絶えることなく伝えていただきたいと願います。

私も竹糸織物をしています。竹の素晴らしさは少しは知っているつもりです。感服しました。織物も職人がいろいろ居て成り立つもの。なぜか技を外に外にと人件費が安いといって流失させ、国内では職人が生きていけない経済はおかしいと思います。原材料を国内でまかなう時代に戻って欲しいと思います。


2006/07/20

 

季節がら縞の洋服を良く見かける・・・

展覧会を見に来てくださった御夫妻に了解を得て、「縞」の写真を撮らせていただいた。

今回のテーマ「布団縞」いつも織っているいる縞と少し様子が異なる。

しかし展示をしてみればシャツでも着物でも結構いけるようです。

縞を今の人達もさりげなく着こなしておいでです。うれしいです。

会場にも縞を着た方が良くお出でです。

あなたに似合うあなたの縞を見つけてください。


2006/07/07

 

いら草(アロー)・・・

いただきものの糸の整理をしています。初めて触る糸です。 綛上げなどの円周が素材によって異なると言うことはわかっていましたが、何時でしたか工房もいろんな糸を触るので綛上げの円周の大きいものを用意しています。原毛や手紡糸は縮みを考えて大きいものを作りました。

円周最大175cm。しかし今回の糸の円周はそれよりも大きいのです。糸を扱う文化でこんなにも異なるのですね。ネパールで求めたものだとか。高地1000~3000mで日本のイラクサよりも大きく育つのだそうです。糸を扱ってみて糸が汚い。臭いがある。

円周が大きすぎる。水に浸せば泥と言うか、灰汁というか黄色の水に変わる。

水を何度も替えて洗っては見るが水は汚い。現地の人達はどのようにこの糸を利用するのだろうか糸にいろんな色が有るので、糸の濃淡で織ってみたいと思います。


2006/07/05

 

筬引き機・・3弾

窓6.13に書きましたが、石ころは何処にでもあって良いです。1反織って見れば辺り一面砂ほこりです。

真っ白になって何かと思いきや、石の入った袋から石の粉がこぼれています。1反で何回筬引きを打つでしょうか。

粉にもなりますね。そう言っても今のところそのまま使っていますが、できれば五色石のようなものにでも変えたいと思っています。

特に菰野石でなるのかもしれませんが、砂をと言うことも有りますが、同じでまだ石が良いでしょう。筬引きに重石を付ける発想は良かったと思います。筬引きがぶれずに打ち込まれて織りやすいので。少し工夫がまだ要るようです。


2006/07/04

 

布にも豆汁・・・

工房ではウール以外全て豆汁をします。

藍染めで濃染めをと思えば豆汁に限ります。

私はこの季節藍染めのパンツをはきますが、豆汁がしてあるのでいつもパリ!としたものを履ける訳です。

肌にも気持ちよく、汗もベトベトしなくてお薦めです。

今日はカラとした風もあり、布はアットいう間の乾きました。


2006/07/01

 

どんな糸も使うときは綛返しのひと手間・・・

生徒さんで染めの最中(一度染めては綛返しして又染めと・・)言う人がいました。

それは一手間で、彼女の色はきれいに染まったものです。しかし工房では糸を染める量が半端ではないのでそんなことは行っていません。しかし本格的に主人が染織に関わってからは管巻きにする糸は全て綛返しをしています。そうすれば絶対といって良いほど糸は途中で切れることはありません。立派な一手間ですがこれはお薦めです。

面倒な用でこれが作業をスムーズに運んでくれます。

これは工房での白です。柳、もくれん等で液も薄く回数染めて作ります。

夜叉、クヌギ等で染めるときは薄くをモットーに染め重ねて作ります。

白は天然染料の場合は糸を染めないで使っているのではないでしょうか。

又は漂白するかのどちらかでは。糸は染めないで使うと糸本来の脂肪分が出て黄ばんできます。工房では必ず豆汁をして薄く染めて使っています。

今回綛返しの糸は木蓮で染め重ねた色です。次回この糸を使った織ったものをお見せします。


2006/06/24

 

赤麻・・・

採取して葉は乾燥させないですぐ液出しする。採取したその場で液出しをすすめる。

その場でできない時は乾燥させないこと。持ち帰るときには、葉を蒸らさないことです。

冬青と違い液にすぐ色がつく。すぐ染めることも可能です。工房ではしばらく置いて染めます。

そのほうが濃く染まります。


2006/06/23

 

カラムシ・・・

八坂のカラムシは今、茎が親指くらいの太さになっていて、茎は青い。このじきの茎の先端を折って皮を剥ぎます。2~3時間水に浸して皮を剥ぎます。この時期の青さは乾燥しても時間が立っても青いままであります。其れを裂いて糸にしていきます。

写真左は鎮守の森のカラムシ。採取してその場で皮を剥ぐ。

2~3時間つけた皮(写真右)(水に色が出ている=大量であれば染料に使える)みずみずしい青い皮。


2006/06/23

 

カラムシ・・・

八坂のカラムシは今、茎が親指くらいの太さになっていて、茎は青い。このじきの茎の先端を折って皮を剥ぎます。2~3時間水に浸して皮を剥ぎます。この時期の青さは乾燥しても時間が立っても青いままであります。其れを裂いて糸にしていきます。

写真左は鎮守の森のカラムシ。採取してその場で皮を剥ぐ。

2~3時間つけた皮(写真右)(水に色が出ている=大量であれば染料に使える)みずみずしい青い皮。


2006/06/19

 

天然染料の白・・・

黒は染めるが白は染まらない。少し黒染めの話をすれば、何年か前に黒を染めてほしいと依頼されて染めたことがある。黒はなかなか黒にならない。

しかし昔天然染料のみの時代、黒はあった。「水戸黒」が有名です。矢車ぶしで何回も重ねて染めてと聞きます。

工房の黒染めはm藍・赤・黄・茶・鼠などを重ねて染め重ねる。それは根気が要る作業です。

媒染は明礬・だしがね。染めて乾けば黒ではない。悲しいほど重ねて黒は染まった。

見せれば化学染料の黒と比べる。黒では無いと言う。そんなぁ~

今は化学染料が有るので、草木染でどんなに染め重ねても化学染料ほどの黒ではない。

それからは黒を染めていない。

色の幅にそろそろ黒が欲しいと思うが、最近柿渋で黒がきれいに染まる。

黒染めの中に柿渋染めを入れてもよいと思う。

そう本題の「白」です。白は染まらない。そこで生地糸そのままを使えばよろしいことです。

しかし工房では全てを豆汁処理をして染めますので、豆汁したままで使うと糸は黄ばんできます。

そこで何かを染めてやらねばなりません。薄い鼠に染めます。それを白として使っています。

一度染めれば糸は黄ばんできません。スカッとした白が染まれば良いですね。

毎年ドクダミ草が咲くと花を愛でて白を思います。


2006/06/16

 

筬引き機・・・3

今回広機に重石をと考えて、まず200g左右に吊り織ってみました。しばらく織りやすいと思って織っていましたが、しっかりと後ろに筬引きが戻るほうが良いです。

あれから左右を500gにして織りました。ある程度重石が効くほうが良いようです。今は左右500gで織ってみようと思っています。

マットを洗う・・・

織りマットを洗ってみる。90cm/100cm普段使いにと織ったマットですから、房にせずヘムかがりにしております。

洗濯機OK 気持ち良く使えることを知り、お客様にも普段使い、洗濯可能とお薦めできます。良かった!

干す時は横干しが良いです。経干しすると糸が伸びます。

水分を含むと重くなります。


2006/06/13

 

筬引き機・・・2

窓6.10の筬引き機の第2弾

工房の筬引き機に重石をつけて織りやすくなりました。山荘では90cm織れる筬引き機を持っています。今はもっぱらマットを織っています。次回から日よけをしばらく織ることにしています。90cmの広いものを織る場合バランスよく筬を打ち込むことが肝要に思います。

広いせいか、ヘルトの音など気持ちよい打ち込みの音がしません。ここにも筬引きに重石を付けることにしました。今回は砂袋ならぬ、石ころ袋を作りつけて織ってみました。

リズムの良い音で織れる様になりました。石ころであればどこにでもころがっています。

左右の重石を同じにして吊るす事が大切です。


2006/06/10

 

筬引きの機・・・

この機は主人が織っていました。今回私が初めて織らせてもらっています。

何事もやってみなければと言うことがこの機を使ってみて感じることがありました。

主人は何も言わず織っていましたが、筬引きの重石をして織ったほうが良いと言うことに気づきました。筬引きは打ち込むを自然に向こうに引き寄せられておりやすい機なのです。

力を入れなくてもしっかりと打ち込まれます。どれぐらい重石をするかはそれぞれです。

今回は「静和」を使っていますが、砂袋でも良いわけです。とても織りやすくなりました。


2006/06/02

 

撚り糸作り・・・その1

撚り糸を作る為に糸を丁寧にガードしたりしなかった。何年か前にしたものをそのまま紡いだ。

紡毛機に向かって斜めに腰掛ければ紡ぎ良いらしいが、私は両足でこげずつい右足のみでこいでしまう。先ずは紡毛機に慣れることから・・・。糸らしいものに成るを目標に毎日少しずつ

紡いでいます。がせっかちなので昨日も150g、今日も150gと糸はできる。糸にする目的で作れば良いので今はひたすら紡ぐことにした。

これがまた面白い。織りが忙しいのに脱線ばかり(苦笑)でもこれも何かに役立つ!(^^)!

紡ぎ糸を湯通しした。写真右のようにに今回は水を重しにしている。

なんでも使って利用です。!((^o^)丿

それに糸を干している時、時々重し(パイプ)に位置を変えることも大事です。


2006/06/01

 

撚り糸つくり・・・

杢糸が欲しくて、より糸を作らなければ成らなくなった。埃をかぶった紡毛機を出して、もう何年もボビンに巻かれた状態になっていた糸を綛に上げて湯通しをしたくて

綛上げをしたが、縮みもない状態になっています。虫も食っていないで織る事にしました。

今は凸凹の糸ができていますが、紡毛機を使いこなす事から始めるかと、腕とお尻が痛いです。

力が入っているのでしょう。久しぶりに物を学ぶことをしました。謙虚に習った方が

知識や技能を修得する早道と常々行っていますが実感しました。撚り糸や杢糸は業者に出せば高額に成り、また大量に注文しなくては作ってはくれません。


2006/05/28

 

アゼ紐・・・・・

工房では名博展覧会の布団縞を皆で織っていますが、大縞になれば何度ももりこみをしなくはなりません。

その為「アゼ紐」が何本も要ります。工房ではアゼ紐に色を付ければアゼを取り間違えることが無い様にと、アゼ紐を染めて使って色分けをしています。

結構重宝しています。

アゼ紐はマット用の経糸を使っています。

太い糸も豆汁をすれば染まります。


2006/05/27

 

色・・・

みどり 緑は退色しやすい色と言われています。

工房では2種類の方法で染めています。

一つは藍染めの上に黄色を重ねる。

藍の色具合で緑の色もちがう。

もう一つは黄色を染めて媒染を明礬から出し金に変えて染め重ねる方法です。今回はこの黄色染めで染めた緑です。

黄色は季節に出る材料で染め重ねます。最終1回前で明礬から出し金に変えて染め媒染します。出し金を始めにするか、途中か、後かで色は微妙に違います。

黄色染めには、刈安・刈萱・クララ・くちなし・背高泡立ち草・芒・やまもも等があります。


2006/05/26

 

糸の綛返し・・・

色糸は何回も染色してあるので、干しの段階で丁寧に糸を見てやり、切れている所や縺れている所などを、その都度見てやります。

そうして丁寧に糸を扱っていても1本の長~い糸です。管巻きに難儀しますね。

こうして写真のように綛返しをすれば、糸の切れも無く管に巻き取る事が楽です。

一手間ですがこれが糸切れも少なく管巻きの早道です。


2006/05/25

 

豆汁の試し・・・

最近、手の関節が痛いと主人が言う。長く作業がして行けるように考えながら、今回の豆汁で豆汁を絞る手を脱水機に頼ってみた。 考えは良く、スムーズに運んで豆汁ができました。経験で水加減も良く、これに糸を浸しもみこみ干してみれば、枯らして糸を見ればこの方法が使えるものかと結果は出る。

楽をさせてもらったと自分に誉め言葉をかけていました。


2006/05/24

 

工房の柿渋染め・・・

豆汁方式の柿渋染め。通常の液出しをして染色をすると時間も掛かります。

全ての液(色素)を吸わない。一滴も流さない染めをした糸考えて、手・腕等は痛いがこれが良いのです。

糸が吸うであろう液量を作る。今回はケナフ糸ですが木綿もそうします。

糸はドライのまま(糸を水に浸さない)だとムラは出ます。

液の中で一綛ずつもみ込む。そして干すの繰り返しです

今回2.5kgのケナフ糸:原液4Lの色です。2回染めです。

一日に2回染めます。1回1Lずつを2回、完全に干してまた天候を見計らって3回目を染めます。何回で希望する色になるでしょうか。 素敵な日よけを楽しみにしていてください。


2006/05/23

 

素材の異なる染め・・・

写真のように「シルク・麻・木綿」素材はいろいろあります。

異素材では色素の入り方が違います。出来れば素材ごとに染めをすることを勧めます。

しかし少ない量での染めはそうはいかないこともあります。混合で染色する時は色がしっかりと入るまでは一緒でも良いですが、仕上げは別々にします。

色素の入るスピードが異なるので、素材ごとに仕上げましょう。

豆汁をしても素材のスピードは別ものです。正絹以外は工房では豆汁をします。

シルク素材も豆汁すると良く染まります。回数を重ねて染めることです。

よくシルクだから、良く染まるから、1回でも染めは良いのでは、と思っている方が多いですが、シルクだからこそ手間をかけて染めればすばらしい色に染まります。

どんな素材も重ね染めをすることです。縞柄は色と縞が生み出す、ハーモニーです。


2006/05/15

 

工房の布団縞③・・・

布団縞は柄が広いので管が多く要ります。以下に少なくして整経をするかしっかりと考えをまとめて整経をしたほうが良いです。最近はどうすれば管を少なく整経できるか・・・

考える事も頭の体操で楽しいひと時です。

布団縞を工房では半セルにして織る事が多いです。

洋服にももっていけて楽しい織物の一つです。


2006/05/14

 

竹糸の紫根染め・・・

初夏なのに中々天候にめぐまれません。今日は竹糸の紫根染めをしました。

竹糸2kgに紫根1kg。一日がかりで染めました。竹糸は木綿など糸よりも染まりが悪く大変です。当然豆汁をしています。木綿糸のひびろの方が良く染まっています。

どんな染めでも木綿より染めつきが悪いです。回数は木綿の倍掛かると思った方がいいですね。

竹糸といえば工房では竹糸以外は紡績の時点で意向が言えます。しかし竹糸だけはそれが言えません。

無理を言って分けていただいております。工房の生徒さんも織りたいといいますが、なかなか糸をどうぞ・・・と言えなのです。どんな糸が手に入るかわからないからです。それだけ流通していない証拠ですが、私はこの竹糸の縁あって楽しんで織っています。

もっとこの竹糸を広めたいと思いますが、いろんなことがあって思うようになりません。

残念な事です。世の中でわたし一人が着物としてきているとおもいます。これが良いのです。

他には着ていただけないので残念ですが、 今織っている反物の糸は最悪です。

撚り止めのセットの時点で糸が弱っていたのです。これも染めて初めて解かる事、

戻すことも出来ないので、お分けできないのです。私は糸は反物に織られて初めて活きると思っています。ゆっくりと織りつづけています。これも自分が着ようと思っています。

良い糸が自由に欲しいものです。まず糸です。糸が良くなければどんなの染めても糸は光りません。


2006/05/11

 

「世界大風呂敷展」を名古屋市博物館で見て来ました。

カラフルな色の風呂敷が並び、お目当ての「縞の風呂敷」は出口近くにあった。世界の縞は日本に縞風呂敷とは趣が違う。

江戸~明治などの「縞風呂敷」は無いように思えた。

参考になる縞5~6点あり、風呂敷の寸法などが分かって見る価値は合った。

友人所蔵の風呂敷が有るので見せていただいたが、日本の型染めはいつ見てもすばらしいと思う。誘っていただいた事を感謝!

世界大風呂敷展 06.4.8~5.17 名古屋市博物館


2006/05/09

 

今は工房の冬青は全て山荘内のものを液出ししています。

聞いた話で雄雌樹で色が違うと・・・。

あまりそんな事はおかまい無しで液出しをしていましたが。

山荘内には冬青が数え切れないほどあり、雄雌考えずに液出しをしています。雄木より雌木が多くて、色が良いのか定かでは有りませんが(苦笑)。良い色をしております。

確かに雄雌で葉の大きさなど違いがあり、色にも有るのかなと感じます。いつ染めても深き紺と並べれば赤としてみえます。

古きは文献で冬青を赤として見ていた、使っていたと書いてあります。納得できる色です。そして無くてはならない色の一つです。今回の糸は綿糸で豆汁してまだ3回目の染めです。

これを8~10回染め重ねて使います。


2006/04/28

 

今年になって初めてと言って良いほど山荘での豆汁日和でした。

程好く風が吹き、乾燥しているので1度目豆汁糸が終わりました。

午前中で終わることは有りませんでしたが、良い感じの処理が終わり、午後から更にワンセットしています。「豆汁日和」に感謝。

こんな具合に糸を染めて豆汁することもあります。

どうしても染めるタイミングに合わなかった時など。

「色伏せ」ということに成りますが、これから染めることも可能です。

染めが完了している場合は豆汁してしばらくすれば、「糊伏せ」の感じですぐ使っても良いです。その場合は反物になって枯れます。

作品にする場合「灰汁抜き」は必要ですね。


2006/04/20

 

木からいただく色は心穏やかに素敵です。

しかし本来、草木は色としての役目ではないと思います。

色は人が発見して古来から色をいただいたのではないでしょうか。

その為どの木にも色はありますが、堅牢度などから言えば全てが使えるわけではありません。 そこで工房では「茶」・・・「鼠」・・・「肌」・・・として染めてきました。良く展覧会でこの色は何を使ってと言われますが。「茶」を染めるため色んな木々から色(色素)をいただくわけです。そうすれば堅牢度は良く長く色を楽しむ事ができます。 今回「青茶」はどうして生まれたかと・・・まずあいで縹に染めます。そして、黄色をかなね染めして鼠色の矢車、クヌギを染め重ねます。そうすれば「青茶」が染まり、一つの色が生まれます。化学染料も「赤」は単品で「赤」を染めているのではなく、やはり何通りの色を掛け合わせて色は生まれているのではと思います。化学染料での深みの有る色はそうではないでしょうか。 「青茶」色を染めるときはかならずデーターを取っておけばその近い色はいただけます。縹から黄色を染めれば綺麗な「みどり」がいただけます。その上に鼠・・・矢車・クヌギを染め重ねるには勇気が要ります。しかし良いろはいただけます。


2006/04/19

 

豆汁処理は布にも良いです。布には薄いもの。厚地のもの。ジャガード織りのものなど多種多様です。 其れを豆汁処理しない限り(薬品不可)濃染にはなりません。 今回のようにあえて薄物と厚地を染め比べてみました。薄物は1回目から色が入って行きます。しかし厚地は染まらないか・・・?と思いきや 回数を重ねれば、は~いこんなに染まります。 絞り地も中厚地です。豆汁をしても生地の厚みを感じるだけで豆汁をしたからバリバリにとはまいりません。逆に薄物の方がパリーと感があります。作品をどのように使うかを工夫すれば染織の世界はもっと広がり、自然に優しい染色ができます。 豆汁はくれぐれも処理をしたら一ヶ月が枯らしてください。すぐ使いと効用は無く、ムラの元と成ります。 それからもう一つ・・・豆汁は煮ません。一晩水に浸して攪拌して漉しそれの汁に漬け込みます。2回で全てを吸わすようになれば楽に気楽に豆汁の世界に入れます。聞けばほとんどの方が1回のムラでやめています。 工房に是非足を運んで豆汁をしてみませんか。豆汁を正確にやる近道です。和


2006/04/18

 

セルロース系の糸・・・

セルロース系の糸はいろいろあります。麻。ケナフ。工房で使う竹糸。

レーヨン。紙糸等。これらは蛋白質が無いので染まりが悪いのです。

染まったようで見えて色が付いているようですが、染まったと言われるものではありません。それらをすべてに豆汁をして染めれば、見事に染まります。

「染まる」と言う定義は染める人によって違います。だからこれは染まっている。いやいやそれは・・・と思うこともありますが、定義が違いますから一概には言えません。

工房では染まると言う事は芯まで染める。中も外も同じ濃さに染める事を染めると思っています。それには豆汁が良いです。糸を染めるもこれをどんな風に織るのか、どんなイメージでするのかで染め方も違います。

写真の糸はケナフです。とても丈夫な太い糸です。タペストリーやマット・間仕切り・バック等々、こんな素材の糸は糸そのものに色が有ることがあります。藍が染まりにくい用に見える事も有りますが、回数を染めれば良い色に染まります。芯まで中々染まりにくいのでゆっくりと薄い色から重ねると良いと思います。この生徒さんはタペストリーを織るのかな。工房は柿渋を染めて日よけを織るつもりで染め重ねています。 何と言っても豆汁する季節に成りましたのでせっせと豆汁をします。


2006/04/17

 

工房の機道具・・・

工房には管巻きが何種類あるでしょうか。管と言えども種類はある。それに似合った管巻きが欲しいと願う。

道具は一度求めれば二度と買わないと言っていいほど同じものを買わないです。だから生徒さんにはずっと使ってもらえるものを提供しようと思えば工房に種類が増える。道具はできるだけ少なくするように、それ専用でないものを一つで何通りにも使えるものをと思います。

金銭の負担が大きいからです。しかし本当は道具というものは作り手には命。道具の働きは大きく大切なもの。一つで何通りも使うなんて・・・。道具は自分の力無さを補ってもくれます。

今はこの管巻き器が良いと思っています。工房別注で作っていただいています。ようやくこの道具にたどり着いた感じがしています。 道具は良いものを使いましょう。大切に!!!!


2006/04/07

 

今年の名博テーマが「布団縞」です。

思いつくが遅くて間に合いませんが布団縞など。

もりこみ、手返しなどを繰り返してやる整経にはアゼ紐を数本使います

その時に白い紐ばかり使用すると、手違いが起こり難儀します。

それで色紐を用意しようと思いましたが紐を染めている間に皆さん布団縞が完成したようです。ごめんなさい。今からも使いますので、分けますから使ってみてください。


2006/04/03

 

豆汁した残りの「おから」どれだけのものがあるか?

早速指導日の今日豆汁したおからたるものに少し水を加えて煮てみた。

80℃くらいでニガリを入れて豆腐の固形分があるか?

もしあれば今までなんだったのかということになるが、布に入れて軽く重石をした。出来たものをごと4・3に写真を載せている。少し固形分が有るようだが固まらず。

いただいてみると養分も当然抜けて美味しくない。

結果的には今までの豆汁のやり方で充分豆汁液が出ていたことに成りよかった(苦笑)また残りを如何に利用するかはおいおい考えていこう。


2006/03/31

 

山荘のマットが織り終わった。太糸で織るマットと反物織りは少し様子が違う。織り終わって解った事はいろいろ有る。

太糸の経糸は引っ張れば幾らでも伸びるけれど、どれくらいの伸びで止めるか、経糸を張って織ると織り終わりの縮みが大きい。経糸の張りのとき、左右の端の糸は少しずつにして括る。そうすれば糸が伸びることなく綺麗に経糸が均一に張れる。ちょっとした事だが丁寧の作業をすれば楽しいマットが織れた。


2006/03/23

 

マット織りは小幅織りとは様子が少し違います。糸が太い。幅が広い。筬密度が粗いなど色々有ります。今回のように1回のドラムで2ヶの千切り用を巻く方法には、

何回も言っていますがあぜ紐の扱いを注意しなくてはなりません。そうすれば意外と楽に2ヶを巻くことが可能です。

写真左のようにアゼ紐(色用)は2本目のアゼ紐です。これを千切りに先に巻き取りますので、紐は経糸の上に出ていて良いのです。こうしないとアゼ紐が引っかかります。

また経糸結びはいろいろやってみましたが、ドラムのアゼ筬(中)の通りが悪く玉結びが一番楽に通過します。機結びも二重機結びでは玉が大きく筬の目を通過しません。このように少しの事ですが小幅と違う点があります。しかし広い機を織るのも楽しいものです。

90cm幅の物を手にした時にははたして織り込めるかと心配しましたが、7本目のマットを織っている今、楽しくてたまりません。

次回は細い麻糸でタペストリーやケナフで日よけを織るつもりでおります。楽しみ楽しみ!!!!


2006/03/22

 

経糸がねじれる・・・ 整経した経糸が織っているときに時々ねじれて困る!!!!と聞く。今回遠方の生徒さんが久びりにやってきて、何度してもねじれて困っていると言う。 工房ではねじれたことが無い。なぜ・・・ よくよく見れば、整経して千切り巻きでホットする。気を抜いてしまう。整経に成れて、自分流になり、こんなこと位が意外とポイントです。よく話すが自分が感じない限り、わからないもの。これが・・・?と言われるが。 そう折角丁寧に整経して千切り巻きにとき、経糸を揃える時に全ての経糸を先ず解いてします。そうすると、ゴチャゴチャに経糸がなり、ドラムを動かしてしまう。そこで糸を触っているとこに糸を捩じってしまうのです。 経糸は必要なものだけ解いて長さを揃えるようにしますこうすれば写真のようにねじれることは無く、美しく巻くことができます。ゆっくり丁寧に千切り巻きをしてみてください。


2006/03/08

 

今回も管を少なくする為の工夫に2色巻きをしました。

今回の生徒さんは初めてのことで、色が変えるときに糸同士を結んでいませんでした。このやり方は管を少なくする為と時間を短縮する為のものです。糸同士を結んで

いないと管たてで次の糸が終わってしまいます。結んでいればドラムの前筬を通り過ぎた所で糸を切れば時間が短縮できるわけです。この方法はいいので工房ではよく

使います。布団縞の様に管が多くいる場合には最適です。


2006/02/28

 

千切り2本分を一度に整経する・・・

これは整経のやり方でドラム整経をしない人には分からないかもしれません。ドラム整経は一度に1反~3反と整経することは可能でやっている人も多いでしょう。今回はマットのような広いものを織るときの話しです。織り機が広い場合ドラム整経ができない。大きいものをお持ちの方も有るかも

しれませんが、一般的には小幅用のドラム機だと思います。工房にも一台90cm用の織り機があります。何度か手べりをしましたが、ドラムで整経できないものかと考えて、ドラム機は58cmまで千切りが入ります。であれば2本で整経すれば織り機、116cmまでは千切り2本並べれば織る事が可能なわけです。そこで工房では90センチの千切りを半分にして45センチ2本で整経しております。整経や巻き方を少し工夫すれば、広い織り機もドラム整経を楽しむ事ができます。広い織り機、ドラムをも持ちの方はしてみてはいかがですか。一つポンイトはアゼ紐をどのように扱うかではない

でしょうか。


2006/02/10

 

冬の日差しを追っかけて・・・

今年に入って、数えるほどしか豆汁ができない。

今日はいい天気と思いきや、日差しと暖かさが無ければ豆汁が乾かない。何とかしてと思って扇風機を回すが今は乾かない。時間をかけた豆汁は出来上がりが柔らかい。

カリッとは仕上がらない。今年は低温注意報が出るくらい寒い。こんなことは初めてで有る。

もうしばらく豆汁は様子を見たほうがいい。

豆汁の出来映えで色が決まります。

やりたい糸は多くあるけれども、我慢の時期です。


2006/02/07

 

絣糸・・・

工房では絣と銘打って絣をしておりませんが、生徒さんの中にはとても上手に絣糸作る人がいます。糸はすべて豆汁糸ですが自然に括れば良いことで。

すこしタペストリーなどや反物に入れることによって雰囲気が違いますね。

新しい糸が手に入ると時間を見ては100gくらい絣糸を作ると良いでしょう。

絣の作り方・・・30/2木綿糸、綛繰りにて60回くらいの一綛を作る。

その綛に考えた所に絣を括る。糸の番手、素材で一綛の回数は異なる。

30/2番手を基本に考えてみては如何でしょう。 工房では糸を精練して豆汁した後に絣を施す。しっかりと括りますが思うほどきつくしなくて煮て染めて入りますからくくると糸がなじんで色は中に入りません。

今回の糸は手紡糸です。


2006/02/01

 

紫根染め

紫根染めは本来湯にて、手もみ又は臼にて根を砕いて色素を抽出していたと古文書などに記してあります。

工房は何年もそのように抽出しておりましたが、長時間液出しに掛かる事と重労働であることですばらしい色をいただくことが大変でした。

何年か前からアルコール抽出に切り替え染色をしています。

今年は昨年と違い抽出液ごと混ぜないで染色をしました。

とても鮮やかな色をいただく事が出来ました。

このやり方が良いのではないかと今は思っております。

 

液は3回液出しをします。2回はアルコールにて後1回は湯にて色素を出します。

そして別々に染めます。紫根は染める時に温度をかけます。40℃くらいから色は赤味を帯びていたものが紫に傾いてまいります。温度は65~70度までかけます。

これを3回その日に内に染めます。染め終わればしっかりとした紫色です。

もちろん糸は豆汁糸ですよ。それを5~6回染めて使います。

染めて~枯らす~水洗 を繰り返して色の水が出なくなれば使えます。

染液は全て色素を吸い透明になります。はじめは早く透明に成ります。

温度はしっかりとかけましょう。重ね染めに入ると透明になる時間が長く掛かります。

回数を重ねるごと、ゆっくりと時間をかけて染めたいものですね。

毎回全ての色素は吸います。 此処までくると豆汁糸のすばらしさを感じるはずです。


2006/01/31

 

写真左は麻100%です。糸に少しもともとの糸の色がありました。

緑は黄色を染めたのですが(明礬で)黄色ではなく緑になりました。今回が1回目です。

重ねれば緑は残るのかまた黄色になるのか楽しみです。豆汁糸です。

写真右はシルク麻の糸です。これも豆汁糸です。1回目の染色です。

豆汁がしてあればこんなに良く染まります。縞の中に使う予定の糸です。


2005/01/19

 

ホームページを多くの方々が見てくださっている事を知り感謝と共に身が締まります。

今年も二人元気で染織をしてまいりますのでどうぞよろしくお願い申し上げます。

「平成の縞帳」を発刊して(2003/2/26 源流社)

500部限定、発行年度に完売状態になっています。

今は工房で残しておきたい部数を手放している状態です。 今年の年賀に多くの方々から「平成の縞帳」を生かして使っていますと、嬉しい添え書きをいただきました。

本当にありがとうございます。

「平成の縞帳」を発刊する目的が一人でも多くに方々に本がボロボロに成るくらい使って欲しい。次の世代の伝えたい、これが二人工房の願いでした。手渡しできて、

どこかで「平成の縞帳」が生きれば幸せです。感謝!

・縞を創作縞として自分なりに使っている。

・素材を変えて織っています。

・シャツして織ります。

・地元の縞と照らし合わせて使っています。

・今は眺めています。

・初心者で織れるようになったら是非織ります。

・整経の仕方を教えてください。

・豆汁の講座は有りますか。

・一反染めて織る講座をしてください。

・豆汁をして織っています。ムラに成ります。どうすれば良いか。

・どこにでもある「縞」。それがなつかしく、父・母を思い出しながら染めて織っています。

・こんな縞を織って家族に着てもらいたいです。

・どこでも染材が採取できて、媒染にも配慮してある。染織が気に入り、参考にさせていただいております。

・言葉だけでなく山荘を建てて実践するエネルギーに乾杯!

・山荘ではどんな事をされますか

・山荘に是非参加してみたい。

・山荘に泊れて体験できますか。

・山荘にはどのようにして行けばいいですか。等々お言葉ありがたく。

出来れば「縞展」いろんな人が参加できる展覧会を開催したく願っております。

その時は是非ご参加ください。「平成の縞帳」を手にしてくださった方々にエールを送ります。

一足飛びには作れない染織です。色糸を、素材を変えて染めておくことからこの染織は始まります。

今確かに言える事は「尾州の縞」展を見ていただいた方々から・・・二人工房の染織はお稽古の染織では

ない、セミプロですよ。プロを育てているのですよ。稽古ならばここまですることは無いとよく耳にします。今我々が其れを認識し始めたばかりで、次に伝える染織家を育てている事を感じております。

手にしてくださった方々が各々肉付けをして奥行きの有る「縞」を織っていただきたいと今年もそのお手伝いをさせていただきます。

ただ染織は重労働です。何度も染め重ねる言うことは大変な事です。また、糸をストックしてことも大変な事です。しかし楽しい染織です。二十年来この染織に魅せられて織っている二人です。

どうぞ、健康に注意しながら。どこかで集える事を祈りつつ・・・

二人工房 中島武司 和子


2006/01/18

 

紅花染め-③ おっと・・・今日は、重ね染めです。

今年は液の中(アルカリ水)で染めるので重ね染めの糸が液の中に入ると色が紫色になりました。

今までの染め方でないのでこんなことはありませんでした。経験のないことで驚きました。

待って・・変な色に成ってしました。いいのかなぁ~でも大丈夫でした。

しっかりと糸を繰ってアルカリから酸性に変れば色は紅になりました。とても鮮やかな紅に染まります。

やはり豆汁糸は良いです。しかし結果は枯らしてみてから・・・何度か試して染めてみて、この染め方は山荘でも染められそうで嬉しい染色が増えました。 しっかり丁寧の染めましょう。染めの間に水洗いを入れて、酸でしっかりと中和してから、枯らしに入ってください。


2006/01/17

 

紅花染めー②

黄水は5~7日(日に3回)丁寧にも抜きます。そして、アルカリ水に浸します。

時間で花びらの色が変ります。アルカリ水に色が出来、花びらは汚い抜けた色になります。

そのアルカリ水に中で染色します。しっかりと糸を繰ってやること。アルカリ水に糸を

万遍なく行き渡すことです。そこに酸性にしつつ染めていくと紅が出ます。


2006/01/16

 

 紅花染めー①

工房は毎年初染めに「紅花・紫根」を染める。

そして一年が始まる。

紅花は長年染めているがどうしても解らない所がある。

時々染めて枯らして糸を見ると、糸に斑点が出ていることがある。其れが気に入らなくて色々染め方を試してきました。

昨年山形に紅花染めを勉強させていただき、工房で出来うる染めを試してみる事にしました。

今日の生徒さんは紅花染めは初めてです。糸の目をしっかりと広げて。黄水を抜いた紅花にアルカリ水に浸します。しばらく置いて良く絞り、アルカリ水の液に糸を浸してしっかりと繰ります。繰っている途中に何回かに分けて酸を加え、酸性にして紅を出します。酸を加えると色の変化が生じますからしっかりと繰ります。今、何回か染めて見てこの方法が良いように感じます。 結果は糸をからしてみてしばらく時間をかけて見て結果が出ると思います。


2006/01/15

 

テレビドラマの一節にこんなことを言っていました。

「良い料理人とは食材の予測が出来る。食材と食材を合わせるとこんな味に成ると予測が出来る」それを聞いて思いました。染織にも縞を作る時にも大切なことでその通りだと思います。色々な予測が出来て、思った縞に織れるかが予測できることが肝要です。

私たち二人工房では絣のように模様を描いたり、糸の色分けをしたりする染めはしておりません。だからこそ色の予測が必要になります。色と色をここに持ってくると、どんな効果の色が生まれるかと「玉虫色」。

色の予測が出来なければなりません。

色を描く!!!よりすばらしい色を。

いろいろ試し織りをしてみると良いですね。

それから縞を考える上に大切ことは、縞を描く。

それを色鉛筆で書いてみる。

染めた糸の色と、色鉛筆では色がかなり違います。

それで色を予測する力が必要になります。

染織を始めた頃、方眼紙に縞を書いて色塗りをしたものです。

今それが縞指導する上に役立っている事を感謝してます。

当時の課題は「7本の縞を作りなさい。」その時は紺と白の二色でした。其れが9本に13本に21本と課題をいただき、3年間で何冊になったでしょう。

そのノートはもうありませんが、今になってその勉強が力になっています。 縞を描くことが楽しいです。

お人の素敵な縞を見たときそっと書留め、糸の素材や撚り、色を付け合せて見る、作業が楽しいです。

頭の中で色々できます。今年もどんな縞に出逢える事か。


2006/01/13

 

名博テーマの「布団縞」を整経します。

布団縞には「大縞・中縞・格子」と有ります。

大縞は小幅の中に2~3本の大きい縞が入っています。

そんな縞は紺糸を多く使い、また色管も多く使います。

工房には多くの管が有りますが生徒さんはそうはいきません。

そこで管の利用を工夫しなくてはなりません。

生徒さんの中によく管巻きグラムが少ない時は重ね巻きをする方がおいででそれを使うことにしました。

こんな管巻きをすれば、かなりの管数が削減できますよ。


2006/01/12

 

おいしいイチゴをいただきました。

最近思うことですが、自然の景色の中に色んな色があります。

当たり前の事ですが・・・。

この「イチゴのへた」赤と緑が渾然一体となって美しいです。

私は絣という染めの技法を使いません。あえて使わない。

色を大切にしてその色そのものを使いたいと思ってきました。

しかし、中間色は色を混ぜ合わせて出来ています。するとどうしても合わせて色を生み出す事に成ります。

色、いろの配置などで「玉虫色」にして、けして緑を縞に入れていないのに緑に見えるように配置します。

黄+鼠・茶等・・・自然の色は色素がいろいろ入っているのでこんな現象が生まれます。縞の深みにも成って来ます。

写真のような縞を織ってみたいな~と感じました。


2006/01/11

 

唐辛子の赤・・・なんと艶やかな色をしているのでしょう。

赤を染める染材には、茜・紅花等がありますが、これほどの赤を染めるには技量が要ります。

茜にも何時かの産地があり、赤も染める色が異なります。深みの有る、心を打つような色を染めたいものです。

灰皿の緑・・・澄んだ深みの有る緑を染めるには難しいもの。退色もするし、染めムラも出る。

単品で染めることはなかなかである。工房では媒染使用(明礬・出し金)を限っているので、緑を染めることが難しい。緑は色のキリカエなどには欠かせない色です。もっと勉強して色をいただきたいものです。今年に入って色に敏感に反応する自分がいます。色に反応する事は事故以来、トンと無かったです。

いま色に反応してくれる自分が居る事を感謝して、染織をして行きたいです。


2006/01/10

 

初染め

来週から指導に日々に入る。毎年初染めは紅花と紫根染めになっている。

紫根は生徒さんがやって来て液出しをするのですが、紅花が黄水を抜かねばなりませんから、前もって作業があります。

1月5~7日。日に3~5回、紅花を水で揉み、2~3時間放置して水を変える。この作業が冷たく大変な作業です。

しかし毎回紅が見えた時の喜びは良いものです。回数重ねて染めねば退色します。丁寧に豆汁した糸を染めればすばらしい色がいただけます。

工房では麻、木綿もしっかりと重ね染めをして使います。紫根も紅花もそれは良い色がいただけて色の幅が広がります。

是非、使ってみてください。

紫根染め

紫根は年に何度か染め重ねて枯らしておきます。

今回も初染めに重ねますから水洗いをしてみました。

しばらく枯らしておくとどうしても顔料の様に染め付いていないものが色に付いています。

落ちるものはしっかりと落として染め重ねることが大切です。

紅花や紫根は意外と敬遠しがちですが、少しキリカエや一本入れることで良い効果を呼びます。試して見ては・・・